●教育評論家 親野智可等からママへアドバイス



「お手伝いをできないなんて恥ずかしいね」「お手伝いができないと小学生になれないよ」など、大人同士や他の家の子には言わないような嫌味な言葉を、わが子に対して使っていませんか?
強烈で効果がありそうに見えても、子どもは確実に傷ついています。
否定的な言葉を言われ続けると、子どもは自信が持てなくなり、親への信頼感もなくなるのです。さらに、子どもも嫌味な言い方をマネするようになり、友だちにも使うようになります。


また、「お手伝いをすると頭がよくなるよ」という言い方も、一見効果がありそうに見えますが、本筋の目的からは外れています。
本来、「頭をよくするためにお手伝いをする」のではないはずです。
子どもに何かを教えるときは、正しい筋を通して教えることがとても大切です。
筋違いな言い方をしていると、子どもの価値観、ものの見方がゆがんでしまいます。


親は、「いつもお手伝いをしてくれてありがとう」と感謝の気持ちを伝えることが大切です。
これで、子どももうれしい気持ちで満たされ、次への意欲につながります。
自分が役に立っていると実感できれば「自己肯定感」を持つことができます。


肯定的な声かけを日ごろからしていれば、子どももマネするようになり、友だちに対しても「○○してくれてありがとう」と自然に言えるようになるでしょう。

親の子どもに対する日ごろからの言葉づかいが、とても大切なのです。
子どもを尊重し、肯定的、共感的な言葉づかいで接して信頼感を保つようにしておけば「手伝って」と声かけをしたときに、子どもが動いてくれるはずです。