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週末・その他
小学1年生 2012年11月16日の記事
日本の小学生が世界で一番運動しないってホント?
《外遊びで体力をつけよう1》子どもたちの体力低下の要因を探ろう
子どもに外遊びをたくさんさせていますか。
今、日本では子どもたちの体力低下が懸念されています。
背景には、外遊びをしなくなった、楽しく運動をする環境がないなど、様々な要因があるようです。
こうした問題点について、また、体力をつけるために子どもたちに何が必要なのかなど、外遊びや運動という視点から、山梨大学の中村和彦先生にうかがいます。
中村 「経済先進国では、生活が便利になり、子どもたちも体を使うことが少なくなっています。
その中でも日本は、子どもが運動をしない国として世界のトップに上がっています。
文部科学省では、体力向上事業の一環として、『体力・運動能力調査』を行っています。
子どもたちの体力が低下してきたのが、1980年代の半ば頃です。
そして、1990年代にはさらに下がり、以降、緩やかな下り坂を経て、現在は下げ止まりかなという感じです。
このままでは、日常生活にも支障をきたすかもしれないと危惧されています」
とても深刻な状態なんですね。子どもの体力低下の原因として、どんなことがあげられますか。
中村 「要因は大きく2つあると思っています。
1 外遊びをしなくなった
子どもが外で思い切り体を使って遊ぶことが少なくなったということです。
都市部では、外で遊ぶ子どもをあまり見かけなくなりました。
山間部の子どものたちも、外遊びをしていないようです。
通学はバスを利用するようになったりして、体を動かすことが少なくなっています」
私たちが子どもの頃は、学校から帰ったら外で遊ぶのが日課でしたね。
和田 「私たちは、友達と体を使って遊ぶことが何より楽しく心地よかったということを感覚的に知っています。
それが今の子どもにはなくなっているんです。
子どもの体力低下の、もうひとつの要因は
2 運動をしない子どもが増えた
ということです。
体育の授業以外に運動をしていない子どもの割合が、
小学5年生男子で1割、女子は2割というデータがあります。
これが、中学2年生になると、男子は1割、女子は3割になります」
運動をやっていない子どもが増え、その子どもの体力低下が全体を低くしているということですか。
中村 「それもありますが、加えてスポーツをやっている子どもたちの運動能力も決して高くないと言えます。
これが日本の現状です」
かなり厳しい実情がわかってきました。
次回は、子どもたちを取り巻く外遊びの現状についてもう少し詳しく教えていただきます。