三浦久美子(みうら くみこ)
M’s room 代表
ライフ・カウンセラーとして千葉県市川市内の小学校に6年間勤務の後、2011年4月にM’s room(エムズルーム)を設立。保護者や子ども、教師を中心にカウンセリングを行なっている。幼稚園や小中学校での保護者向けの講演会も人気。
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学校・まなび
小学1年生 2016年6月24日の記事
★先生に相談事があるとき、連絡帳にどう書けばいい?[2016/6/24]
《連絡帳の使い方・後編》込み入った相談の場合は、封書にして連絡帳にはさんで渡す方法もあります。
前回は、連絡帳の基本的な書き方などについてカウンセラーの三浦久美子先生にうかがいました。
今回は相談事がある場合の連絡帳の使い方を中心に、引き続き三浦先生にお話をうかがいます。
●学校から連絡がないのはよい知らせ
保育園などとくらべると、小学校は連絡帳のやりとりが事務的で、ちょっと寂しい気がしますね。
三浦 「親の立場からするとそう感じるかもしれません。何があったか、どんなことをしてるのか、子どもの様子が見えませんからね。
でも良し悪しは別として、小学校は子どもが自立して安全に学習し、学校生活を送れていればOKという考え方です。
ですから基本的に先生からは何も書いてこないもので、それは子どもがちゃんと学校でやれているので問題ないということ。『便りのないのは良い便り』ということです。
もちろん親の側から何か書けば、ほとんどの先生は返事を書いてくれるでしょうが、特に体調が悪いというわけでもないのに、毎日のように『うちの子、大丈夫ですか?』などと連絡帳で確認するのは避けてほしいですね。
学校の先生はかなり多忙なので、保護者としては、必要なこと以外にひんぱんに返事を求めたりして手を煩わせないような配慮も必要です。
ちなみに、連絡帳は堅い言い方をすると『公文書』でもあります。友だち関係のトラブルなど、学校側で情報を共有しておいたほうがいいと先生が判断したときは、学年主任や教頭にコピーして渡すこともあるんですよ」
●子どもの目にふれない形で相談を
そうなんですか! じゃあ確かにあまりざっくばらんな書き方はしないほうがいいですね。でもそう言われると、気になることの相談もしにくいですね。
三浦 「気になることがあれば、学校にはどんどん相談すべきだと思います。
ただ、そのときに連絡帳に相談事を長々と『なんとかしてください』と書き連ねるのは避けた方がいいでしょう。
なぜなら連絡帳は毎朝子どもが自分でページを開いて裏返しにして先生の机に提出するところが多いので、子どもやほかの子が書いてある内容を目にする可能性があります。
ですから込み入った相談や、あまり目にふれさせたくない内容、個人名などが入る話などの場合は別に手紙を書き、封筒に入れてクリップなどではさんでおきましょう。
そして連絡帳には『手紙を持たせました』と書くことを忘れずに。連絡帳から外れて、子どものランドセルの中に入りっぱなしになっていたということもよくある話です。
また、手紙では誤解を招くこともあるので電話で話したい場合もありますよね。その際は、『ご相談したいことがあるのでお電話を差し上げたいのですが、いつごろが良いかお教えください』と連絡帳に書いておくと、都合のいい時間など返事をしてくれたり先生からお電話をいただけたりします」
●子どもが連絡帳を出さない、書いてこないときは?
親が一生懸命チェックしても、子どもが連絡帳を提出しないとか、必要なことを書いてこないので困るという話も聞きますが。
三浦 「基本は子どもに提出すること、書くことを促すしかないですね。
『子どもの責任だから』という人もいますが、連絡帳を見せなければ教科書や準備品などの忘れ物も多くなり、子ども自身も学校で困っているはずです。
ただ、先生や友だちのフォローで何とかなっていることが多いので、家庭では見えにくいだけなんですね。
子どもが困らず、周囲に迷惑をかけずに授業を受けられるよう、多少しつこくても『連絡帳は?』と聞くようにしましょう。
そして、実際に書いてきたり、家で自分から連絡帳を出してきたら、『ちゃんとできたね』とか、『ありがとう。連絡が分かって助かるわ』と、少しオーバーに行動をほめてみることをお勧めします。
ちゃんとやったらほめられたり喜ばれるということを実感させるのが、習慣づけには重要なポイントです」
園時代と役割は違っても、連絡帳が重要なものだということに変わりはないということがよくわかりました。
三浦先生、ありがとうございました!
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