三浦久美子(みうら くみこ)
M’s room 代表
ライフ・カウンセラーとして千葉県市川市内の小学校に6年間勤務の後、2011年4月に M’s room(エムズルーム)を設立。保護者や子ども、教師を中心にカウンセリングを行なっている。幼稚園や小中学校での保護者向けの講演会も人気。
PTAは、学級委員、安全委員、広報委員など、ひととおりの委員を経験。書記を1年、副会長職も3年務めるという経歴をもつ。
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生活・しつけ
小学1年生 2016年4月25日の記事
★PTAになると、どんなメリットがあるの? [2016/4/25]
《先輩ママのPTA体験談 1 》授業参観では見られない、学校での“素のわが子”の姿を見られ、子どもへの理解が深まります。
どの学校にも存在するのに、多くの保護者から、何かと否定的に見られがちなPTA。
でも実際に経験した人たちの声を聞くと、その必要性や実際の活動の様子など、意外な面も見えて、これまでの印象が変わることも。
そこで、今回から4回にわたって、子育て&教育関係で活躍中の方々から、PTA活動を経験して、感じたことや学んだことなどについてお話を伺います。
第1回と2回は、スクールカウンセラーであり、自身もPTAの委員や役員を何度も務めた経験のあるライフ・カウンセラーの三浦久美子さんです。
●学校での子どもの様子を知りたくてPTA活動に
三浦さんは、PTAの役員も務められたそうですが、そもそもなぜPTAに関わろうと思ったのですか?
三浦 「上の子が入学後、園時代と違って学校で子どもたちが何をやっているのかわからないことに戸惑いがあったのが一つの理由です。
懇談会や授業参観、オープンスクールなどに行っても、そういう『行事』の時だと先生もよそゆきの顔をしているし、子どももいつもの授業とは違う特別な活動をしているので、『普段』が見えてこないんです。
だから小学生の親として、しつけや子どもへの接し方など、どうしていいのか今ひとつわからない。
それなら、PTA委員をやれば学校がどんなところかわかるかなと、気軽な気持ちで始めたんです」
実際に始めてみていかがでしたか?
三浦 「期待通りでしたね。PTAの活動のために、授業中に教室脇の廊下を通ったりすると、中の様子が聞こえてくるんですね。
普段の先生ってこんな感じなんだとわかるし、自分の子どもの様子もチラ見できます。
先生に怒られている自分の子どもの姿なんて、PTAをやっていなければ見られませんよ(笑)。
実は私も、家でずっとテレビを観ていたりダラダラしてる息子の姿を見て不安でイライラしていたんです。
でも実際にクラスの雰囲気とか学校ではちゃんとやっている様子を見ることで、子どもに対する見方や感じ方が変わりましたね。
子どもが何か言ってくることも『ああ、たしかにそうだろうねぇ』とか『この子もけっこうわかっているんだな』などと納得できることも多くて。
学校という『社会生活の中での素のわが子』の姿を見られるのは、子どもへの理解度が深まるという点で、すごく大きなメリットだと思います。
それと、自分の子以外にほかの子の様子が見られるのも『この年齢の子って、こういうものなんだ』と、子育てにすごく役立ちました」
●PTAは、学校中の情報がたくさん得られる場
PTA活動をすることでのメリットはありましたか?
三浦 「PTAの委員は全学年各クラスから人が集まってくるわけですが、それはつまり利害関係がない集まりなんですね。
こういう人間関係って、小さい子どものいるお母さんたちにとっては意外に少ないんです。
ほとんどは幼稚園からのママ友などのしがらみの多い小さな集団なので、関係が固定化して親子のグループ内での順位が決まってしまっていたりして。
当然、何か意見を言い合っても、同じような経験値だしいつも話が堂々巡りになりがちです。
でもPTAの場合は『友だち』で集まっているわけではないので、いろいろなお母さんがいて当たり前の場。だからPTAでは『○○ちゃんのお母さん』ではなく、『○○さん』でつきあえるんです。
そういう一個人としての関わりだから、逆に困ったことなども気楽に相談できるんですね。
例えば、PTAの活動をしながらの雑談で、あるママが『うちの子○○で…』って悩みをポロッと言えば、先輩ママに『今だけだよ』と言ってもらえるとか。これだけでもけっこう安心できるんです。
もちろんしゃべることが苦手な方もたくさんいらして、ほかの人の『うちの子は…』という会話をふんふんって聞いているだけでも参考になるし、先生のこととか、学校中のいろいろな情報がいっぱい入ってきます。
だから、PTAは情報集めの場でしたね。
そして、子どもも、お母さんがPTAの委員をやるんだよと言えば、たいていは『がんばれ』って応援してくれるんですよ。
子どもの様子を見て『今日がんばってたね!』なんて言うと喜ぶし、お母さんが学校に来るのがうれしいみたい。少なくとも低学年のうちは(笑)。
会話も増えて、PTAでこんなことをやったんだと子どもに話すと、子どもも自然と委員とか係に積極的に関わるようになるんですよね。
PTAって自分の時間を割かなくてはいけないし、ある意味強制的な活動の場所ともいえますが、やってみればそれに見合う価値、メリットもきっとあると思います。
すでにPTAに決まった方も凹まずに、ぜひ前向きに参加してみてはと言いたいですね」
先入観を持たずに参加してみることも大切かもしれませんね。
三浦さん、ありがとうございました。
次回はPTAのあり方などについてのお話をうかがいます。
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