額田 成 (ぬかた おさむ)
ぬかた小児科クリニック院長。
医学博士。小児科専門医。
鳥取大学医学部卒業後、岡山大学医学部大学院で成長ホルモンの研究を行い、学位を取得。
神戸市立西市民病院などで低身長外来を行う。
2003年に、『低身長専門 ぬかた小児科クリニック』を開院。
低身長の子どもの診察、検査、治療の他、食事や睡眠など生活習慣の指導も合わせて行なっている。
著書:『子どもの身長を伸ばすためにできること』(PHP研究所)、『子どもの身長を伸ばす生活マニュアル』(小学館)
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生活・しつけ
小学1年生 2016年12月9日の記事
こんにちは。『ママノート』編集部です。
前回の、『身長を伸ばす俗説のウソ・ホントを判定!』はチェックしていただけましたか?読んでみると「へぇ~そうだったの」「なるほど」と思うことも多いはず!
今回は、子どもの身長を伸ばす食事法について、ぬかた小児科クリニック院長 額田 成先生にお話を伺います。
●まず必要なのは、たんぱく質!
額田 「身長を伸ばすためには、五大栄養素の炭水化物、たんぱく質、脂質、ビタミン、ミネラルのバランスがよい食事をとることが基本です。
その中でも欠かせない栄養が、たんぱく質。骨、筋肉など体をつくる材料となり、成長ホルモンの分泌を促す働きも持っています。
たんぱく質が豊富な食品には、肉類、魚類、卵、豆類、乳製品などがあります。
クリニックの外来で子どもたちの食事内容を問診すると、昼食、夕食ではたんぱく質がとれている一方、朝食、おやつでたんぱく質が不足しているケースが多く見られます。
例えば、朝食は、パン、ごはんなど炭水化物に偏らないよう、たんぱく質を含む、卵料理(ゆで卵、目玉焼き)、牛乳をプラスするといいですね。
また、育ち盛りの子どもにとって、おやつは食事と同じぐらい大切なものです。『おやつ=お菓子』ととらえず、チーズ、ヨーグルトなどを取り入れてもよいでしょう」
●カルシウムで骨を丈夫にする
額田 「カルシウムは、骨を丈夫にして子どもの身長アップを助けます。
カルシウムの1日の推定平均必要量は、大人(30~49歳)が550mg、子ども(10~11歳)の場合は600mgとされています。
つまり、育ち盛りの子どもは、大人以上にカルシウムが必要だということです。
【カルシウムの推定平均必要量】
●3~5歳 (男性・500mg) (女性・450mg)
●6~7歳 (男性・500mg) (女性・450mg)
●8~9歳 (男性・550mg) (女性・600mg)
●10~11歳 (男性・600gm) (女性・600mg)
●12~14歳 (男性・800mg) (女性・650mg)
出典/五訂増補食品栄養成分表より
カルシウムを多く含む食品には、牛乳、チーズ、干しえび、しらす干し、煮干し、ひじき、小松菜などがあります。
その他、身長を伸ばすために必要なミネラルには、骨の軟骨細胞の分裂を促す働きがある亜鉛、カルシウムの吸収と代謝を調節するマグネシウムがあります」
●少食でたくさん食べられない場合は?
額田 「栄養バランスのとれた食事を用意しても、子どもが少食でたくさん食べてくれない…というケースもあるのではないでしょうか。
少食には、おもに下記のような原因が考えられます。当てはまるものがないか、チェックしてみてください。
□運動不足、過度な運動
□夕食のときに眠くなる
□お菓子の食べ過ぎ
□牛乳の飲み過ぎ
□偏食に気を使い過ぎる
□味覚障害
□食事中に気が散る(テレビがついている、オモチャが近くにある、など)
□便秘、不規則な排便
□親や兄弟が食べるスピードが早い
とはいえ、『○○を食べなさい』『たくさん食べなさい』などと口うるさく言い過ぎると、子どもはストレスを感じるものです。
精神的なストレスは、成長ホルモンのバランスにも影響します。家族でゆったりと食事を楽しむことも意識してくださいね」
育ち盛りの子どもの成長にとって、1回1回の食事がとても大切なのですね。
次回のテーマは、「身長を伸ばすための睡眠」です。ぜひチェックしてください。
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額田 成 (ぬかた おさむ)
ぬかた小児科クリニック院長。
医学博士。小児科専門医。
鳥取大学医学部卒業後、岡山大学医学部大学院で成長ホルモンの研究を行い、学位を取得。
神戸市立西市民病院などで低身長外来を行う。
2003年に、『低身長専門 ぬかた小児科クリニック』を開院。
低身長の子どもの診察、検査、治療の他、食事や睡眠など生活習慣の指導も合わせて行なっている。
著書:『子どもの身長を伸ばすためにできること』(PHP研究所)、『子どもの身長を伸ばす生活マニュアル』(小学館)
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