額田 成 (ぬかた おさむ)
ぬかた小児科クリニック院長。
医学博士。小児科専門医。
鳥取大学医学部卒業後、岡山大学医学部大学院で成長ホルモンの研究を行い、学位を取得。
神戸市立西市民病院などで低身長外来を行う。
2003年に、『低身長専門 ぬかた小児科クリニック』を開院。
低身長の子どもの診察、検査、治療の他、食事や睡眠など生活習慣の指導も合わせて行なっている。
著書:『子どもの身長を伸ばすためにできること』(PHP研究所)、『子どもの身長を伸ばす生活マニュアル』(小学館)
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生活・しつけ
小学1年生 2016年12月8日の記事
こんにちは。『ママノート』編集部です。
成長の個人差が大きい小学1年生、身体測定で「前より身長が○cm伸びた!」と成長を喜ぶ子がいる一方で、同じ学年の子と比べて身長が低いと、心配になる方もいらっしゃいますよね。
そこで『ママノート』では、3回にわたり、子どもの身長を伸ばす方法についてお伝えします。
早速、具体的な方法は…と、説明したいところですが、その前に!
子どもの低身長の専門外来を行う、ぬかた小児科クリニック院長 額田 成先生は、「身長を伸ばす方法について、間違った俗説に惑わされている人が多い」とおっしゃいます。
今回は、その俗説のウソとホントについてズバリ判定しながら、身長が伸びるしくみを解説していきます。
「子どもの身長は親からの遺伝だけで決まる?」
⇒ウソ!
●遺伝だけではなく、生活習慣も影響する
額田 「子どもの身長は、親からの遺伝が大きく影響しますが、生活習慣を変えることで伸ばすことが可能です。
実際に、『両親は背が高いけど、子どもの背は低い』、『両親は低いけれど、子どもは大きく成長した』というケースも見られます。
身長を伸ばすために、最初に覚えていただきたいキーワードは、 “成長ホルモン” (脳の下にある脳下垂体から出るホルモンの一種)です。
成長ホルモンの分泌を促す生活習慣(食事、睡眠、運動など)が、子どもの身長アップにつながります」
「牛乳さえ飲んでいれば身長は伸びる」
⇒ウソ!
●牛乳を毎日飲んでも、それだけで身長は伸びない
額田 「牛乳に豊富に含まれるカルシウムには、骨を硬く丈夫にする働きがあります。とはいえ、 “牛乳さえ飲んでいれば背が伸びる” というのは間違いです。
『身長を伸ばす=骨を伸ばす』ということ。
肉類、魚介類、豆類、卵、乳製品などに豊富に含まれる “たんぱく質” が、骨をつくる材料になります。
下の、身長増加のメカニズムの図を見てください。
※出典/ぬかた小児科クリニックHPより
骨の末端には成長線(骨端線)と呼ばれる、柔らかい軟骨細胞が集まってできた組織があります。
この軟骨細胞を増やす働きのあるのが、たんぱく質です。
成長ホルモンの働きかけや運動による刺激によって骨が伸び、その結果、身長が伸びるのです。
たんぱく質で骨をつくり、カルシウムで骨を丈夫にしてこそ、健やかに背を伸ばすことが可能です」
「寝る子は育つ」から、睡眠が大事!
⇒本当!
●夜間、就寝中に成長ホルモンが多く出る
額田 「身長を伸ばすために必要な “成長ホルモン” は、昼間よりも夜間、就寝中に多く分泌されます。
夜遅くまでテレビをだらだら見ていたり、テレビゲームがやめられなかったり…夜型の生活になっていませんか?
睡眠時間が短いと、成長ホルモンの分泌量が減って、身長の伸びが悪くなる可能性があります」
なるほど! 身長を伸ばすためには、子どもの頃の生活習慣が大きく影響するのですね。
次回は、食事方法について詳しくご紹介します。
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額田 成 (ぬかた おさむ)
ぬかた小児科クリニック院長。
医学博士。小児科専門医。
鳥取大学医学部卒業後、岡山大学医学部大学院で成長ホルモンの研究を行い、学位を取得。
神戸市立西市民病院などで低身長外来を行う。
2003年に、『低身長専門 ぬかた小児科クリニック』を開院。
低身長の子どもの診察、検査、治療の他、食事や睡眠など生活習慣の指導も合わせて行なっている。
著書:『子どもの身長を伸ばすためにできること』(PHP研究所)、『子どもの身長を伸ばす生活マニュアル』(小学館)
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