額田 成 (ぬかた おさむ)
ぬかた小児科クリニック院長。
医学博士。小児科専門医。
鳥取大学医学部卒業後、岡山大学医学部大学院で成長ホルモンの研究を行い、学位を取得。
神戸市立西市民病院などで低身長外来を行う。
2003年に、『低身長専門 ぬかた小児科クリニック』を開院。
低身長の子どもの診察、検査、治療の他、食事や睡眠など生活習慣の指導も合わせて行なっている。
著書:『子どもの身長を伸ばすためにできること』(PHP研究所)、『子どもの身長を伸ばす生活マニュアル』(小学館)
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生活・しつけ
小学1年生 2016年12月13日の記事
こんにちは。『ママノート』編集部です。
1回目で、“「寝る子は育つ」というのは本当” とお伝えしたように、睡眠の時間や質は子どもの成長のカギを握っています。
今回は、ぬかた小児科クリニック院長 額田 成先生に、身長を伸ばすための睡眠のとり方のポイントを伺います。
●1日10時間程度の睡眠が理想
額田 「大人の生活リズムに合わせて、子どもの就寝時間が遅くなっていませんか?
睡眠時間が短いと、成長ホルモンの分泌量が減ってしまいます。
理想の睡眠時間は…
■未就学児(幼稚園まで) 10時間以上
■小学校低学年 10時間前後
■小学校中学年、高学年 9時間半程度
また、成長ホルモンは、深い眠りのときにたくさん分泌されます。
10時間以上寝ていても、途中で何度も目が覚めたり眠りが浅かったりすると成長ホルモンの分泌量が減ってしまうのです。
だから、おねしょ(夜尿)をしないようにと、夜中にお子さんを起こしてトイレに連れて行ってはいけません。夜中に起こされると背が伸びにくくなる可能性があります。
(おねしょを防ぐためには、夕方以降の水分のとり過ぎに気をつけてください。夜の尿意を抑える抗利尿ホルモンは、体内に水分が十分にあると、あまり分泌されません)
さらに、就寝前に夜食をとると、血糖値が上がることで、成長ホルモンの分泌が悪くなることがわかっています。
成長ホルモンを十分に分泌させるためには、就寝2時間前には食事を終えているようにしてください」
●適度な運動も身長アップにつながる
額田 「さらに、日中に適度な運動をしたほうが、睡眠中の成長ホルモンの分泌が高まります。
よく、バスケットボール、バレーボールなどジャンプをする運動が背を伸ばす…といわれていますが、特に背を伸ばす効果が高いわけではありません。
体をひねる、反らす、曲げるという、まんべんなく動く全身運動が、軟骨に栄養を行き渡らせて関節液の循環をよくし、骨の成長を促します。
子どもたちで、公園で元気に遊ぶのがいいですね。
ただし、激し過ぎる運動は、身長の伸びに悪影響を与えてしまうこともあります」
●身長を伸ばすために一番大切なこと
額田 「私はこれまで『身長を伸ばすのに一番大切なことは何ですか?』と質問を受けたら、『それは親の “ビタミンI(愛情)” ですよ』と答えてきました。これは本当です。
食事、運動、睡眠など生活習慣を正しても、愛情がなければ子どもはのびのびと成長できません。
それは、子どもは精神状態が不安定になると、成長ホルモンの分泌量が減ってしまい、身長の伸びが悪くなってしまうからです。
家ではのびのびとリラックスして過ごせるようにしてあげてくださいね」
“心がのびのびできる環境” も身長アップにつながるのですね。
額田先生、ありがとうございました!
■子どもの低身長が気になる人は…
低身長の目安(何センチ以下が心配か)、おもな原因、検査、治療法などの解説は、『ぬかた小児科クリニック』のHPをチェックしてください。
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額田 成 (ぬかた おさむ)
ぬかた小児科クリニック院長。
医学博士。小児科専門医。
鳥取大学医学部卒業後、岡山大学医学部大学院で成長ホルモンの研究を行い、学位を取得。
神戸市立西市民病院などで低身長外来を行う。
2003年に、『低身長専門 ぬかた小児科クリニック』を開院。
低身長の子どもの診察、検査、治療の他、食事や睡眠など生活習慣の指導も合わせて行なっている。
著書:『子どもの身長を伸ばすためにできること』(PHP研究所)、『子どもの身長を伸ばす生活マニュアル』(小学館)
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