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学校・まなび
小学1年生 2014年6月23日の記事
勉強大好き&学力アップ「親野智可等のママゼミ」第11回
“取りあえず準備方式”で宿題・勉強のハードルを下げる
●取り掛かってしまえば半分終わり
大人の仕事でも言えることですが、宿題・勉強も取り掛かるときが一番大変です。
取り掛かってしまえば、もう半分終わったようなものです。
ですから、取り掛かるときのハードルを下げることが大切です。
それについて、私のメールマガジンの読者がいい方法を教えてくれました。
その家の子は男の子で、学校から帰ってくると玄関にも入らないままカバンを放り投
げて遊びに行ってしまうそうです。
そして夕方、遊びから帰ってきても、いつまでも宿題をやらないで、
さんざん叱られて、夜になって泣きながらやるそうです。
そんなある日のこと、お母さんはちょっとしたアイデアを思いつきました。
それはごく簡単なことで、玄関に広くて浅い箱を置いたのです。
カバンが2つくらい入る広さで、深さは10センチくらいです。
●カバンの中身を全部出しておく
そして、子どもに言いました。
「遊びに行ってもいいけど、その前に、取り敢えずカバンの中身を全部この箱に出し
ておこう」
「それくらいなら……」ということでやり始めました。
出し方がすごいそうですが……。
カバンを両手で持ち上げ、箱の上で逆さにつるし、足で蹴って出したりするそうで
す。
箱の中にべちゃーっと出るわけですが、それでもいいのです。
遊びから帰ってきたらその箱の中に全部出ているわけで、当然、宿題の算数プリント
も書き取り帳も漢字ドリルも出ています。
たったこれだけのことで、手に取りやすくなったらしく、宿題への取り掛かりが以前
よりスムーズになったそうです。
●テ-ブルに出す。下敷きを敷く
その話を聞いて、私はさらに一歩進める方法を提案しました。
それは、その箱の中から宿題・勉強に必要なものを取り出して、テーブルの上に並べ
ておくのです。
すると、これだけやればいいのだということが、おぼろげにですがわかります。
これでまた、宿題・勉強の取り掛かりに一歩近づきます。
また、中身を開いて下敷きを敷いておけばさらにもう一歩近づくことができます。
このように、一歩でも近づくことが大事です。
これを名付けて、“取り敢えず準備方式”と言います。
こういったことを何一つしないで、カバンがロックしたままの状態になっていると、
取り掛かりのハードルはかなり高いと言えます。
宿題があることはわかっているのですが、それがどのようなものかも、どれくらいの
量なのかもまったくわかりません。
正体不明の怪物のようなもので、時間が経てば経つほど巨大になっていきます。
すると、ますます取り掛かりにくくなります。
さて、次回は、さらにもう一歩近づくとてもいい方法を紹介します。
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