田宮由美
子ども能力開花くらぶ『ちゅーりっぷ ふれんず』代表
小学校教諭・幼稚園教諭・保育士
日本交流分析協会 子育て支援士
公立幼稚園・小学校・中学校での勤務を経て、現在に至る。携わった仕事と自らの子育てをもとに「生きる力を育む子育て」を発信。講演、コラム執筆などを中心に活動している。
著書:『子どもの能力を決める0歳から9歳までの育て方』(KADOKAWA)
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学校・まなび
小学1年生 2016年9月13日の記事
前回に続き、「作文」の書き方のコツについて、子育て支援士の田宮由美さんにお話をうかがいます。
●そのときの状況、気持ちが伝わる書き方に
田宮「作文を書くのに慣れていないと、
『○○をした(出来事)。うれしかった』
というような、単調な表現が続く作文になりがちですよね。
お子さんが、読み手により状況や気持ちが伝わる作文が書けるようになるために、次の3つのワザを伝えてみてください。
【1】数字・固有名詞を入れる
『いつ』『どこで(場所)』『誰と』を書くことで、より具体的な文になり、読み手にとって場面をイメージしやすい、いい作文になります。
例えば、
遠足で動物園に行きました。はじめにライオンを見ました。
という表現よりも、
9月30日、△△動物園へ遠足に行きました。はじめに、○○くん(友達の名前)といっしょに、ライオンを見ました。おりの中には、ライオンの親子が2頭いました。
日付(いつ)、動物園の名前(場所)、友達(誰と)、見た動物(何を何頭見た)など、具体的な情報が入っていると、読み手にわかりやすくなります。
前回、作文を書く前に親子でおしゃべりをしながら出来事を思い出してメモをとることをお伝えしました。子どもと会話をするとき、このような具体的な数字、固有名詞についても質問してみてください。
【2】かぎかっこで、会話の内容を書く
誰とどんな会話をしたのかを書くと、そのときの心の動き、気持ちが伝わってくる深みのある作文になります。
例えば……
いよいよ、50m走がはじまります。○○くんが、
「△△くん、がんばってね。」
と言って、大きなこえでおうえんしてくれました。ぼくは、うれしくなりました。
「ありがとう。がんばるよ。」
ぼくはへんじをしました。
このように、友達とどんな会話をしたのかを思い出し、書き出してもいいですね。
【3】擬声語・擬態語を入れる
擬声語や擬態語を入れると文章にリズムが出て、さらにグレードアップした作文になります。
例えば……
ライオンがガオーッといいました。
太陽が、カンカン照っていました。
スタートするとき、むねがドキドキしました。
つなひきのあと、みんなの汗がキラキラ光っていました。
このような書き方のコツを参考にしてみてください」
●どんな作文でも書き直しをさせないで
田宮 「文章の表現の仕方は、人によってそれぞれ違います。
正解はないので、“こう書きなさい”と大人が押しつけるのではなく、子どもには、書いて表現することの楽しさを感じてもらいたいですよね。
親が読んでつたないと感じても、ダメ出しをしたり、完成してから、無理に書き直させたりしないでおきましょう。
『よく書けたね!』とほめてあげてください」
自分の考えたこと、思ったことを文章で表現して、相手から反応が返ってくるとうれしいもの。子どもに、書いて表現し、自分の気持ちや考えが相手に“伝わる”ことの喜びを実感させてあげたいですね。
田宮さん、ありがとうございました。
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田宮由美
子ども能力開花くらぶ『ちゅーりっぷ ふれんず』代表
小学校教諭・幼稚園教諭・保育士
日本交流分析協会 子育て支援士
公立幼稚園・小学校・中学校での勤務を経て、現在に至る。携わった仕事と自らの子育てをもとに「生きる力を育む子育て」を発信。講演、コラム執筆などを中心に活動している。
著書:『子どもの能力を決める0歳から9歳までの育て方』(KADOKAWA)
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