田宮由美
子ども能力開花くらぶ『ちゅーりっぷ ふれんず』代表
小学校教諭・幼稚園教諭・保育士
日本交流分析協会 子育て支援士
公立幼稚園・小学校・中学校での勤務を経て、現在に至る。携わった仕事と自らの子育てをもとに「生きる力を育む子育て」を発信。講演、コラム執筆などを中心に活動している。
著書:『子どもの能力を決める0歳から9歳までの育て方』(KADOKAWA)
【小学1年生】と【年長】ママのお役立ち情報を配信!
学校・まなび
小学1年生 2016年9月12日の記事
運動会、遠足など、学校行事の後は、「感想を書きましょう」と、「作文」の宿題が出ることがありますよね。
文字の読み書きを覚えはじめたばかりの小学1年生にとって、「作文」の宿題はとてもハードルが高く、何を書いていいか悩んでしまうことも……。
親が子どもの作文の宿題をみるとき、どのようにサポートすればいいのか、子育て支援士の田宮由美さんにお話をうかがいました。
●「作文」が書きやすくなる3ステップ
田宮 「真っ白な原稿用紙を前にして、『さあ、書きましょう』と言われても、子どもはなかなか書けないものです。
また、行事が行われた日から時間が経っていると、子どもはどんなことがあったのか、出来事をすぐに思い出せないこともあるでしょう。
そんなときは、作文を書く前に親子でおしゃべりをしながら、その日の出来事や気持ちを思い出すといいですよ。
会話をしながらメモをとっていけば、作文に書くことを整理できます。
では、作文を書く前のステップを、順番にお伝えしますね。
【1】子どもに出来事を質問して、付箋にメモする
大きめの付箋を用意します(またはメモ用紙でもOK)。
子どもに『どんなことがあった?』と質問し、付箋1枚ごとに、1つの出来事を書いていきます。(できれば、お子さんに書かせてください)
例えば……
・運動会なら『つなひき』『ダンス』『50m走』『玉入れ』『お昼休憩』『応援』など。
・遠足で動物園に行ったなら『ライオン』『ぞう』『しまうま』『お弁当』『集合写真』など。
【2】付箋を時系列に並べ、出来事の順番を整理する
1日の出来事の順番に、付箋を並べます。
子どもは、出来事の順番に関係なく強く印象に残ったことから話し出すことがあるので、この作業をすることで、1日の流れがわかります。
また、並べているうちに、出来事と出来事の間(つなぎ目)に、何があったのかも思い出しやすくなります。
【3】子どもに『心に残っていること』を質問してメモする
並べた付箋をごとに、
『このとき、どう思ったかな?』
などと子どもに聞き、出来事を書いた付箋にメモしましょう。
そのときの気持ちを振り返ることができ、強く印象に残ったことなど、作文の中心にすることが見えてきます。
(お子さんが細かくメモするのが難しければ、親御さんがメモしてもOK)
『楽しかった』『くやしかった』『おもしろかった』など、漠然とした答えが返ってくることもあると思います。
そんなときは、例えば……
◇親 『綱引きのとき、どんな気持ちだった?』
◆子ども 『くやしかった』
◇親 『なぜ、くやしかったの?』
◆子ども 『頑張ったけれど、負けたから』
◇親 『すぐに負けたの?』
◆子ども 『ううん、惜しかった。だんだん3組のほうに引っぱられた。いっぱい練習して頑張ったから、クラスのみんなもくやしそうだった』
というように、質問を重ねていくと、そのときの気持ちや周りの状況を思い出せます。
あとは、付箋に書いたことを参考にしながら、
『出来事』→『そのときの自分の気持ち』→『感想・今後の希望』の順に原稿用紙に書いていきます。
次回、作文をより上手にまとめるコツについて、お伝えしますね」
田宮由美さんの他記事はこちら
毎週木曜にメルマガ発信中!
ご登録はこちらから↓
田宮由美
子ども能力開花くらぶ『ちゅーりっぷ ふれんず』代表
小学校教諭・幼稚園教諭・保育士
日本交流分析協会 子育て支援士
公立幼稚園・小学校・中学校での勤務を経て、現在に至る。携わった仕事と自らの子育てをもとに「生きる力を育む子育て」を発信。講演、コラム執筆などを中心に活動している。
著書:『子どもの能力を決める0歳から9歳までの育て方』(KADOKAWA)
『ママノート』ツイッターやっています!フォローいただけたら幸いです。