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学校・まなび

小学1年生 2016年8月2日の記事

★「読書感想文」が上手に書ける4つの質問[2016/8/2]

《読書感想文の書き方・後編》「心に残った場面」「自分と似たところ」など構想メモがあると感想文が書きやすくなります。

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前回は、教育評論家親野智可等先生に、読書感想文の本選びのポイントを教えていただきました。 

 

「さぁ、本を読み終えたら感想文を書きましょう」と、いきたいところですが……、小学1年生にとって、まっ白な原稿用前に、いきなり感想をまとめるのは大変なものです。

生き生きとした感想文にするには、親はどうサポートすればいいのでしょうか?

親野先生、教えてください!
 

 

●本について、親子で楽しくトーク!
 

親野 「原稿用紙に書き出す前に、本について親子で楽しくおしゃべりをしましょう。
お母さんやお父さんに、本の感想を“言葉に出して伝える”作業をしておくと、書きたいことが整理できます。

 

そのとき、忘れないようにお子さんが言ったことをメモしてください。
このメモを構想メモといいますが、作文を書くときのネタになるんですよ。
小学1年のお子さんでは、自分でメモするのは難しいので、親がメモしてあげてください。
 

主に聞くといいのは4つです。
 

■Q1 「どんなことが、○○(子どもの名前)の心に残ったかな?」
 

Q2 「自分ならどうする?」「自分にも似たようなことがあったかな?」
 

Q3 「いま、どんなことを考えている?」
 

Q4 「出てきた登場人物や作者に、何か言ってあげたいことはあるかな?」
 

Q1で、心に残った場面や登場人物の言葉を確認することができます。

これによって書きたい内容が絞れますので、全体のあらすじを追うだけの感想文から抜け出すことができます。
 

Q2で、登場人物に起こったことを自分に置きかえて考えてみることができます。

これによって、『自分だったらどうするか』と考えたり、自分の経験を振り返ったりしながら書くことができます。

 

Q3とQ4で、自分の感想をさらに深めていきます。

ただし、これらの質問は子どもに問い詰めるような感じで聞くのではなく、楽しくおしゃべりする中で自然に話題にするようにしてください。

また、お母さんやお父さんの感想も伝えて、おしゃべりを盛り上げるといいですね。

 

お子さんの感想に対して、『よく気づいたね』とほめてたり、『お母さんもそう思ったよ』と共感してあげたりしましょう。

すると、子どもは“わかってもらえた”と感じて、『気持ちを人に伝えることって楽しいな』と思えるようになります」
 

 

●「構想メモ」の順番で書いてみよう!

 

親野 「構想メモができ上がったら、原稿用紙に書いていきます。

 

Q1から4の順に書いていけば、『心に残ったところ』→『自分の体験や考え』→『感想のまとめ』というように、自然と文章がまとまります。
ただし、構想メモの内容を全て書かなくてもOKです。

 

逆に、新たに書きたいことが出てくればそれを書いてもOKです。
 

子どもの感想文を読んだとき大切なのは、ほめることと共感することの2つです。
『よく考えているね』『様子が目に浮かんでくるね』『気持ちが伝わってくるよ』とほめてあげてください。

 

なかなかほめられない人は、部分に注目してみてください。
全体を漠然と見ていると、なかなかほめられないものです。
『ほめられる部分はないか?』という意識で、見つけ出してあげてください。
 

同時に、『ママもそう思ったよ』『本当にそうだね』と子どもの気持ちに共感してあげましょう。
これも子どもにとってうれしいことです。
 

もちろん考えが違うところもあるかもしれません。

そういうときも、まずは共感できる部分に共感してから、最後に『ここは、ママはこう思う』と話してあげるといいでしょう」

 

また、『漢字が使われていない』『字が雑だ』などと叱らないでください。子どもが書くことに対して苦手意識を持ってしまいます。

 

どうしても直させたいところがあるときは、たくさんほめてから、最後に『じゃあ、こことここだけ直しておこう』と言うようにします。
これなら、子どもも素直に聞いてくれます」

 

 

●どうしても読み書きが苦手な子もいる

 

親野 「さて、感想文について2回にわたって提案してきましたが、これらの方法ではまだ不十分な子もいるということも知っておいてください。

つまり、知的な能力において問題はないのに、読んだり書いたりすることが極端に苦手な子もいるのです。

その場合、発達障がいの一種の、読み・書き障がい『ディクレクシア』の可能性があります。
 

はっきりディスレクシアということでなくても、ボーダーライン上の子もかなりいます。
これは本人が怠けているとか努力が足りないなどということではありません。

それを知らないままで、子どもを叱り続けてしまうと、親子で苦しむことになります。

その子に応じたサポートが必要です。
 

たとえば、『読み聞かせをしてあげる』『拡大コピーをして読みやすくしてあげる』『親子のおしゃべりで感想をふくらませ、お母さんがまとめて話して、それを書き写させる(口述筆記)』などです。

 

『宿題だから自分で書かさなければ』など杓子定規に考えないで、その子に応じて手助けしてあげてください。

どうしても無理なら読書感想文はやめて、その代わりにその子が好きで得意なことをやっていけばいいでしょう。
その旨を担任の先生に言っておけば大丈夫です。
 

子どもを不必要に苦しめて、わざわざ自信をなくさせる必要はありません。

ディスレクシアの人が、別の面ですばらしい才能を発揮することも多いことがわかってきていますので、とにかく苦手なことをつついて自信をなくさせないことが大切です。

 

もし、お子さんがディスレクシアかもしれないという場合は、ネットで検索して調べたり、本を読んだりしてみてください。
必要に応じたいろいろなサポート方法も紹介されています。

 

また、担任の先生に相談するのもいいですね。

担任がそのことについてあまり知らないようだったら、情報を伝えるなど上手に啓発していきましょう」

 

親野先生、ありがとうございました。


夏休みの『読書感想文』というと、ちょっぴりゆううつなイメージがありました。
本を読んで、おしゃべりして、感想文をまとめる……この一連の作業を、親子で楽しみたいと思います!

 


親野先生の連載はこちら

親野智可等の子どもを伸ばす親の習慣

 

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【小1】初めての夏休みの過ごし方

 

 

 

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