- トップページ >
- 学校・まなび >
- ☆興味がはっきりしない我が子におすすめの図鑑は?
学校・まなび
年長 2013年5月26日の記事
☆興味がはっきりしない我が子におすすめの図鑑は?
《図鑑で頭がよくなる3》テーマ型図鑑は子どもの興味を引きやすいように構成され、楽しく読みながら図鑑に親しむことができる
虫好きな子であれば、昆虫図鑑、電車好きな子であれば、乗り物図鑑と、好きなものが分かっていれば用意する図鑑も悩みません。
けれども、そこまで夢中になっているものがない子の場合、どのようにして図鑑に親しませたらよいのでしょうか?
教育評論家の親野智可等先生にお聞きしました。
●図鑑には「博物館型図鑑」と「テーマ型図鑑」があります。
今までは、子どもの興味・関心を優先して図鑑に親しんでいくことが大切だというお話をうかがってまいりました。
それに対して、まだそれほど好きなものや興味がはっきりしていない子どもを図鑑に親しませるよい方法があれば教えてください。
親野 「一昔前、図鑑というと『昆虫図鑑』『動物図鑑』など、それぞれの分野の写真と解説が載った『博物館型図鑑』がメインでした。
ところが、最近は『比べる図鑑』(小学館)や『ほんとのおおきさ動物園』(学研教育出版)など子どもの興味を引くようなテーマで構成された『テーマ型図鑑』が登場しました。
テーマ型図鑑は、『地球上でいちばん足が速いのは?』と問いかけられる作りになっていたり、実物大の大きさの動物の顔に『おお、すごい!』と思わされるようにできていたり、子どもの知的好奇心をうまく引くように作られていて、大人でも面白く読めるものです。
ですから、『博物館型図鑑』では何から揃えてよいのか分からないという親御さんは、こうした『テーマ型図鑑』をまずは用意してみてはいかがでしょうか?
一緒に楽しく、テーマ型図鑑を見ていくうちに図鑑にも親しめますし、その子の興味・関心がはっきりすることもあるでしょう。
そこで、動物に興味を示したら、今度は『博物館型図鑑』タイプの動物図鑑を用意して、調べたいことを調べられるようにしてあげてください。
その際、前々回もお話ししましたが、ハイレベルすぎる図鑑ではなく、『プレ』『ジュニア』とうたうような子ども向けのものを選ぶようにしましょう。
子どもの興味・関心はどこに向くか分かりません。
仮面ライダーでもプリキュアでもその子が好きになったものが知的好奇心を伸ばす入り口になります。
仮面ライダー図鑑で仮面ライダーを学問したっていいのです。
キャラクター図鑑で、ひらがな・カタカナを覚える子どもはたくさんいます。
夢中になって喜んで頭を使うことが大事ですから、どこに興味・関心がいってもそれでよしとし、飽きても無理強いをしないことです」
●図鑑は、眺めるだけでなく、工夫次第でいろいろな使い方ができます
最後に、図鑑のおすすめの使い方を教えていただけますか?
親野 「図鑑は、使い込んでこそ意味があります。
『きれいに使わなくちゃダメよ』なんて言わないで、いろいろと工夫して使わせてあげてください。
自分が調べた動物にマーカーで印をつける、付箋を貼るというのもおすすめです。
『これは調べたことがある』という調べた足あとになりますし、『もっとマークをつけたい』という気持ちも刺激されます。
そして、私が図鑑のイベントで行ったとっておきの図鑑の利用方法があります。
用意するのはトレーシングペーパーです。
そのトレーシングペーパーで、好きなもの、例えばライオンでもクワガタでも描き写していくのです。
目で見て描き写すよりも、ずっときれいに描くことができ満足度が高くなります。
その描き写したものは、色を塗ったり、ノートに貼り付けてオリジナル図鑑を作ったり、いろいろと使えます。
この、トレーシングペーパーでただ図鑑を描き写すというのが、子どもたちは本当に楽しかったようで、イベントでは年中児が3時間ほど集中して行っていてお母さんが驚いたほどでした。
好きなものを絵に描くのは楽しいことですし、きれいに描けて満足しますし、描くことでまた発見もあります。
トレーシングペーパーはおすすめです」
親野先生、ありがとうございました。
図鑑を通して、子どもの知的好奇心を伸ばす方法を3回にわたってお聞きしました。
どんな風に図鑑を選んだらよいか、どんな風に利用したらよいか、ぜひ参考にして、お子さんと図鑑のすてきな出会いを
演出してあげてください。
●こちらもあわせてどうぞ
ラッキーアイテム「テントウムシ」を使ったポップでかわいい飾りをつくろう!