1958年生まれ。本名 杉山 桂一。
公立小学校で23年間教師を務め、退職後は、全国各地のPTAや市町村の教育講演、本の執筆に精力的に取り組んでいる。
メールマガジン「親力で決まる子供の将来」は新聞、雑誌、テレビ、ラジオなど各メディアで絶賛され、教育系メルマガとしては最大規模を誇る。
著書多数。
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学校・まなび
小学1年生 2017年1月27日の記事
「小学生になってから日記や作文の宿題で困っている」という親子がたくさんいます。
この悩みは幼稚園や保育園ではあり得ないことで、小学校入学以降に始まるものです。
書くのが好きでスイスイ書ける子だと親も楽ですが、こういう子は少ないです。
特に、男の子は書くのが苦手な子が多いですね。放っておくと1時間かかっても1行も書けないという子もいます。
「日記、早く書きなさい」
「だって、書くことがないんだもん」
「なんでも思ったことを自由に書けばいいのよ」
「な~んにも思わない」
「じゃあ、今日やったことを書けばいいでしょ」
「なに書けばいいの~? 書くことないもん」
というような、会話があちこちでされていることでしょう。
●親子でおしゃべりすれば書くことが見つかる
子どもとしては「自由に書けばいい」と言われるのが一番困るのです。
「自由に」だと範囲が広すぎて選べないからです。
こういう場合は、しばらく親子でおしゃべりすると効果があります。
登校するときのこと、授業のこと、遊びのこと、給食のこと、放課後のこと、下校のことなど、それこそなんでもいいので、思いつくまま子どもにおしゃべりさせます。
そして、「じゃあ、今おしゃべりしたことを書いてごらん」と言ってあげます。
すると、書く内容が決めやすくなります。
しかも、おしゃべりによって書く中身も膨らんでいますので、楽に書き進められます。
それでも書けないときは、書き出しのところだけ親が言ってあげて、口述筆記のように書き写させます。
書き出しが決まると、その後が書きやすくなります。
●それでも書けない子は必ずいる
でも、子どもの中にはそれでも書けない子もいます。
例えば、算数的な能力は高いのに、文字の読み・書きはすごく苦手という子もけっこういますので。
そういう子を持つあるお母さんは、全部口述筆記で書かせているそうです。
その子は、自分では文章が書けないけど、お母さんが言ってくれたものを書き取ることはできるそうです。・・(注1参照)
私もそれでいいと思います。
宿題によって無用に子どもを苦しめる必要はありませんから。
学習障害がある子もいますし、ボーダーライン上にいる子も含めれば、いくらがんばっても書けない子はかなりいます。
そういう子には、無理をさせすぎないで、その子に応じたサポートをしてあげてください。
書字障害などによって口述筆記も無理という場合は、先生に話して日記そのものをナシにしてもらうとか、別の宿題にかえてもらうなどの方法もいいでしょう。・・(注2参照)
●もっと学習障害への理解が必要
そして、学習障害が疑われる場合は、ぜひ専門家に相談してください。
専門的な立場から、その子に応じたサポート方法をアドバイスしてもらうことが本当に大切です。
トム・クルーズ、スピルバーグ、エジソン、アインシュタインなど、世界的な著名人の中にも学習障害の人はたくさんいます。
その特質に応じたサポートがあれば、誰でも自分の才能を大いに発揮することができるのです。
日本では、学習障害に対する理解がまだまだ遅れています。
それによって、いたずらに苦しんでいる親子が多いようです。
注釈
注1)
1年生でなくても、6年生や中学生でもこの方法が適しているならこれでやってください。その際、「これはずるいんじゃないか」と感じる必要はありません。その子に応じたサポートなのですから。
そして、叱りながらでなく、触れ合いの機会として楽しみながらやってください。
注2)
これについても引け目を感じる必要はありません。その子の必要に応じた指導なのですから。
学習障害について担任の理解が不足している場合は、担任を上手に啓発してください。
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