森野恵子
栄養士。健康管理士一般指導員。フードコーディネーター。食と健康をコーディネートする『LaVarie』代表。
暮らしを楽しみながら食育を推進する団体『食育暮楽部』代表。
親子の料理教室などを行い、食育の普及に務める。
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生活・しつけ
年長 2016年6月15日の記事
気温や湿度が高くなる時季は、子どものお弁当の食中毒対策に気をつけたいもの。
キッチンを清潔にしているつもりでも、思わぬところで食中毒につながる細菌を増やしているかもしれません。
子どものお弁当の食中毒対策のポイントについて、栄養士の森野恵子先生にお話を伺いました。
●細菌が好む環境をつくっていない?
森野 「食中毒対策の3大ルールは、細菌を「つけない(清潔にする)」「増やさない(すぐに冷ます)」「殺す(加熱する)」です。
朝は忙しくて時間がないかもしれませんが、お弁当の食中毒対策に気を配りたいですね。
ここから、食中毒の引き金となる調理のNGポイントをお伝えします」
●NG! 昨日作ったおかずを、そのままお弁当箱に詰める
森野 「暑い時季は、昨日の残り物をお弁当おかずにしないほうがいいでしょう。
もし使う場合は、しっかり加熱(再加熱)することを忘れないでください。食品中の中心温度が75度に達した状態で1分以上加熱すれば、細菌の多くが滅殺するといわれます。
また、食中毒の元となる細菌が付着しやすいのは、魚介類、肉類、卵など。生のまま、または加熱が不十分な状態で食べると食中毒につながる恐れがあるので気をつけて」
●NG! ラップを使わず、手で直におにぎりを握っている
森野 「ブドウ球菌食中毒は、調理する人の手指の傷、湿しんなどから食品へと感染。下痢、腹痛、嘔吐などの症状につながるといわれます。
そのため、おにぎりやサンドイッチを作るときは、必ずラップを使ってください。
調理の前は、手洗いを忘れずに(生の肉類・魚介類などを触ったらそのつど手洗いする)。洗い残しやすい指の間、爪の間もしっかり洗ってくださいね」
●NG! まな板・包丁など、調理道具の除菌をしていない
森野 「細菌を食品に付けないよう、キッチンの衛生管理に気をつけましょう。生の肉類や魚介類を切ったら、まな板や包丁をそのつど洗うようにします。
まな板を数枚用意し、『肉類用』、『魚介類用』、『その他(野菜など)用』と使い分けてもいいですね(または、まな板の表裏で使い分けても)。
そして、まな板、包丁、布巾は、週1回ほど台所用漂白剤で除菌しましょう。子どもが持ち帰ったお弁当箱、水筒なども、早めに洗って除菌します。
さらに、食品の保存場所である“冷蔵庫内”を清潔にすることも大切です。賞味期限切れのものがあれば処分して拭き掃除をし、アルコール除菌するといいでしょう」
●NG! 急いでいるから、おかずを冷まさずにお弁当箱に詰める
森野 「細菌は、30~40℃の環境で増えます。おかずを温かい状態のままお弁当箱のふたを閉じると、湿気がこもって細菌が繁殖しやすくなるのです。
加熱したおかずは、うちわであおいだり、お弁当箱の下に保冷剤を敷いたりして、早めに冷ましてください。
また、保冷剤や凍らせたミニカップゼリーをお弁当袋に入れ、持ち運ぶときに高温にならないようにしてもいいですね」
大人よりも抵抗力の弱い子どもたちのために、食中毒対策を心がけたいもの。
朝は時間がなくて忙しいから……といって、対策を怠ってはいけませんね。
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