三浦久美子(みうら くみこ)
M’s room代表。ライフ・カウンセラーとして千葉県市川市内の小学校に6年間勤務の後、2011年4月にM’s room(エムズルーム)を設立。保護者や子ども、教師を中心にカウンセリングを行なっている。幼稚園や小中学校での保護者向けの講演会や子育て相談も数多く行なっている。
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生活・しつけ
年長 2014年6月2日の記事
☆年長になっても、甘えさせえていいのかな?[6/2]
〈「甘えさせる」って難しい! 1〉 思う存分「甘えさせる」と、子どもの生きる意欲の土台ができる!
育児相談などで、「子どもが小さいうちはうんと甘えさせましょう」というアドバイスを目にすることも多いのではないでしょうか。
でも赤ちゃんのうちはいいけれど、年長にもなると、甘やかしにならないか、親としては不安なところ。
そもそも「甘えさせること」と「甘やかすこと」の違いって何なんでしょう?
ライフ・カウンセラーの三浦先生にうかがいました。
● 「甘えさせる」ことで、子どもは自立・成長する
子どもを甘えさせることは、なぜ必要なのでしょう?
三浦「まず『甘える』とはなんでしょう?
それは「自分を受け入れてもらおうとする行為」をいいます。
子どもは『甘え』を親に受け止めてもらうと、安心感や愛情で満たされます。
これは、根気、元気、やる気、勇気……、つまり生きるために必要な“意欲”の土台になるもので、本当に大事なもの。
『親は自分の安全基地だ』という安心感と信頼関係があるからこそ、子どもは自分に自信を持ち、外の世界に飛び出して、人と信頼関係を結び、個性を発揮していくことができるのです。
『甘え』を受け入れてもらう体験は、子どもの成長にはなくてはならないものなんですね。
『甘えさせるといっても、もう年長だから……』と思われるかもしれませんが、「甘えさせ」は乳幼児だけに必要なものではないんです。自分で行動することが増えてきたからこそ、子どもが甘えたい時に甘えさせる余裕がほしいですね。」
●親が自分の都合や感情でいいなりになるのは「甘やかし」
親は「甘えさせている」つもりでも、実は「甘やかし」なのではと迷うことも多いようです。
三浦「子どもを『甘えさせる』のは何のためかというと、先ほども言ったように、子どもの自立のためなんです。
子どもが巣から飛び立つのを応援するのが親の役目ですからね。
子どもがこうしてほしいと要求したり甘えてきたときに、それを受け止めて抱きしめたり、作業を手伝ったり、自分でうまくできる方法をアドバイスして見守ったり、親が子どもの成長を促すことにつながるのが『甘えさせる』ことと言っていいでしょう。
一方『甘やかし』というのは、子どもの要求や甘えに対し、そのときの親の都合や感情で、子どものいいなりになってやってしまったりすることです。
ですから、子どもが親に対して甘えてきたり要求してきたとき、それに応えた後に『まったくもうこの子はこうだから仕方ない』とか『泣きわめくからしょうがないよね』と、子どものせいにする気持ちがわいてきたら、それは子どもを『甘やかしている』と言えるでしょう。
自分のしているのが『甘えさせ(受容)』なのか『甘やかし』なのか、迷ったときには自分のそのときの気持ちをちょっと考えてみてください」
三浦先生、ありがとうございました。
次回から2回に渡って、お母さんたちから聞いたいくつかのケースをご紹介します。
それぞれのケースが「甘えさせ」と「甘やかし」のどちらなのか、その理由について三浦先生にうかがいます。
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