三浦久美子 (みうら くみこ)
M's room 代表
ライフ・カウンセラーとして千葉県市川市内の小学校に6年間勤務の後、2011年4月にM's room(エムズルーム)を設立。保護者や子ども、教師を中心にカウンセリングを行なっている。幼稚園や小中学校での保護者向けの講演会も人気。
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生活・しつけ
年長 2013年11月11日の記事
☆甘えんぼうの下の子、入学後が心配!
《上の子・下の子の育て方 1 》 親には「下の子は甘えん坊でいてほしい」という気持ちも
「きょうだいは平等に育てたい」と考えていても、実際には、接し方が大きく違ってしまいがち。それが上の子・下の子の育ちにどれくらい影響があるのか、気になります。
今回は、上の子・下の子の育て方のポイントについて、カウンセラー&コーチの三浦久美子先生に伺います。
●子どもは親を見て「甘えん坊」になる?!
まず1回目は、下の子の育て方についてお聞きします。
どちらかといえば、上の子にくらべて余裕をもって育てられた反面、甘えん坊でわがままな面が気になるという声も。とくに年長になると、もっとしっかりしてほしいというお母さんも多いようです。
三浦 「年長さんくらいの年齢で、『うちの子、甘えん坊で困っているんです』という場合には、実は子どもよりも、親自身がその原因を作っていることが多いんですよ。
その代表的な原因は下の2つです。
1. 「自分がいなければ、この子は何もできない」と、何事にも先回りして手を出してしまう
2. 子どもが泣いて我を通そうとすると、つい聞いてしまう
下の子に甘えんぼうが多いと感じるのは、このパターンが当てはまる傾向が強いからではないかと思います。
例えば 1 の場合、下の子という存在は、親にとってはいつまでも『小さな子ども』です。上の子には早く成長してほしいと思うけれど、下の子が親離れすることは、親にとってとても寂しい。だから無意識のうちに世話を焼いてしまうんです。
2 のパターンも、下の子は自分を素直に出す分、泣き叫んで強く主張することも多いので、親もわがままと思いつつ、『しかたない』と、つい言うことを聞いてしまいます。
子どもは親をよく見ています。主張すれば親はなんでもやってくれると思うから、甘え続けたり、泣いてでも自分の要求を通そうとするようになるんです」
心当たりがあって、ちょっとドキッとしました。無意識のうちになんでもやっていないか、気をつけないといけないですね。
●年長でも、甘えてきたら思い切り甘えさせて
三浦 「ただし、なんでも子どもの言いなりになることと、だっこを求めたり、悔しいことや不安なことがあったときに、親にしがみついて泣くのを受け入れることは別問題です。
子どもが甘えたら親がそれに応えるという関係性は、子どもが自分の存在確認をでき、安心して外の世界に飛び込んでいくための安全基地になる大切なもの。
入学前は、どんな子でも多少不安になりますから、『だっこ』って甘えてきたら、『もう小学生になるのに』なんて言わずに、「いいよー!」って、ぎゅーっと抱きしめて思いっきり甘えさせましょう!」
いつでも甘えられるという安心感も大事なんですね。
三浦先生ありがとうございました。
次回は入学を前に、甘えん坊の下の子にどのようなフォローをしていけばよいのかを伺いたいと思います。