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生活・しつけ
小学1年生 2013年6月23日の記事
★“よい子育て”をしようと気負いすぎてストレスに…
《ストレスマネジメント講座5》子どもを上手に褒められなくても、そのことで自分を責め過ぎないで。
子育ての毎日は日々格闘のようなもの。
「いつでも笑顔のやさしいママ」でいたいのに、
実際はガミガミの連続……
なかなか理想のようにはいかないと溜息をつくのも、また現実です。
親子のストレスをサポートしている臨床心理士の高山恵子さんは、
「もっと気楽に、肩の力を抜いて育児を」とママたちにアドバイスしています。
高山 「私はストレスマネジメントの方法をお伝えしていますが、
ストレスマネジメントをきちんとしなければという思いで
自分を追い詰めてしまうと、
かえってそれがストレスになることもあります。
思わずカーッとなって子どもを叱った日があっても
『感情的に子どもを叱ってしまった…』
と自分を責める必要はありません。
最初からそんなにうまくはできないよね、と自分を受け止め
子どもにも『ごめんね、言い過ぎちゃったね』と言うくらいでOKです」
そうなんですね。
そう言っていただけると、気持ちがラクになります。
高山 「子どもを褒めて育てることが良いと強調されている昨今は、
『どう褒めていいかわからない』と
褒められないことに罪悪感を感じるママや、
『褒めることがストレス』になっているママも
決して少なくありません。
でも、ストレスに感じるくらいなら、
無理して褒めなくていいと思います。
その代わり、先生や知人などに我が子が褒められたときには
『ありがとうございます。褒められて良かったね、〇〇ちゃん』と
謙遜せずに素直に受け止めて。
人に褒められた機会を利用して、
『褒められるとうれしい』という気持ちを
子どもに体験させればいいのではないでしょうか」
それなら気負いすぎず、自然にできそうですね。
でも、やはり褒めること自体は、子どもにとってプラスに働くのですね。
高山 「人は褒められると、脳にドーパミンという快感物質が放出され、
その行動をくり返そうと、意欲的になります。
そして褒められることが増えると、
子どもは『自分は認められている』
『自分には生きる価値がある』という
高いセルフイメージを持てるようになります。
子ども本人だけでなく、親にとっても、
我が子の良いところに目を向けて褒めることは、
心の安定につながりますから
ストレスにならない程度に、
褒める機会を増やすのは良いことです」
子どもを上手に褒めるコツや、
褒めるときに注意したい点はありますか?
高山 「子どもを上手に褒めるコツは、
100%できなくても中間でまず、褒めることです。
目標を高く設定しすぎるのはよくありません。
完璧にできないと褒められず、
途中でくどくど言ったり、
叱ったりするシーンが増えてしまいがちです。
目標設定を少し下げて、
小さなことでもできたら褒める、ということを心がけていくと
自然に褒める回数が多くなります。
そして、褒めるときは具体的に褒めましょう。
子どもが玄関の靴をそろえて上がったら
『靴をそろえられたね。キレイになって気持ちがいいね』と、
良い行動を具体的に言葉にしましょう。
また、子どもを人と比べて評価するのは避けてください。
たとえ良いことでも、学校の友だちやきょうだいはもちろん、
親類の子どもとも比べてはダメ。
比べるなら『3か月前の我が子』と比べて、
進歩した点、成長したところを褒めましょう。
子どもが人のために自分の力を使えたようなときは、
『お手伝いありがとう。とても助かったわ』と、
感謝の言葉のシャワーをかけてください」
いろいろなコツがあるんですね。
ひとつひとつは「なるほど」と思いますが、
全部実践できるかというと不安な気もします…。
高山 「全てを実行しようと思わなくてもいいのです。
何かひとつ、変えてみるだけでいい。
私は子育て中のママたちに、
『2褒め、2ハグ』をおすすめしています。
学校に行く前や、夜寝る前などに
『がんばったね』『ありがとう』と
子どもを褒めて、ギュッとハグ。
こうすると、子どもの心は安心と愛情に包まれるため、
これを10日続けただけで、
おねしょが治ったという子もいます。
いい子育て法を、あれもこれも全部
『~しなければ』と難しく考えすぎず、
できることから気楽に実践してみてください」
高山さんのお話をうかがっていると
疲れた心がホッと潤って、
『明日も頑張ろう』と勇気づけられるママも多いと思います。
高山さん、ありがとうございました。
これまで、ママたちが直面するストレスについてご紹介してきましたが、
次回は、子ども自身のストレスとその対処法について、お話をうかがいます。
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