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小学1年生 2018年9月6日の記事

小学校での避難訓練は、どのように行われているの?

 

 

9月は防災に関する様々な行事が行われる時期。地震をはじめ、あらゆる災害に備えて、日頃から訓練することは大切です。最近の小学校では、どんな防災対策や避難訓練が行われているのでしょうか。現役小学校教諭の舟山由美子先生に伺います。

 

 

●想定を変えて毎月行われる小学校の避難訓練

 

小学校の避難訓練というと、お父さんやお母さんの中には、年に1度、夏休み明けの始業式の後に行われるものと記憶している方も多いかもしれません。でも、わが子の学校の行事予定表をチェックしている方はご存知かもしれませんが、今は9月以外の月にも避難訓練を行う学校が多いようです。

 

「東京都の小学校の場合、避難訓練は夏休み期間中の8月を除き、1ヶ月に1度、年間で11回実施しています。内容は地震だけでなく、火事や校内に不審者が侵入してきた場合など、様々な想定をして行います。そのほかに、台風が近づいた場合などを想定した集団下校訓練(年2~3回)などもあります」(舟山先生)

 

何を想定して訓練を行うかは毎回異なり、さらに何時間目に行うか、休み時間に担任がいなくても避難できるかなど、毎回細かく設定を変え、目的を持って実施しているのだとか。

 

「例えば、火災による避難訓練の場合は、どこから出火したかによって、逃げる経路が違います。だいたいは校庭に避難しますが、校舎が崩れることを想定して、学校からさらに違う場所に避難する二次避難訓練も行ったりします。海抜が低い場所にある学校では、地震による津波などを想定して、学校の中でも高い場所に逃げる訓練もあります」(同)

 

防災グッズについても、防災頭巾は東京都の多くの学校が採用していますが、地域によっては子どもの数だけヘルメットを揃えているところもあるそうです。

 

また、不審者訓練については、大阪教育大学附属池田小の事件を契機に、多くの学校がそれに対応した訓練を行うようになったのだとか。子どもたちがどうやって逃げ、どこに身を潜めるかという訓練をするほか、教職員も地元の警察署の指導のもとで、刺又(さすまた)を持って不審者にどう対応するかといった研修を受けるとのこと。

 

「学校に不審者が入ってくることなど昔は想像もできなかったのですが、こうしたことにも対処しなければならない時代になったということでしょう」(同)

 

 

●避難訓練に加え、引き渡し訓練も行われるように

 

こうしてみると、避難訓練と言っても、以前に比べると設定などがかなり本格的で、実践的なものになっているようですね。

 

「特に東日本大震災以降は、学校での避難訓練についても、より本格的になってきたように思います。首都圏で地震が起きる確率が高いといわれていることもあり、2011年以降は、津波を想定した高台への避難や、学校以外に避難する二次避難なども行われるようになりました」(同)

 

また、子どもたちの避難訓練に加え、年に1度は保護者に子どもを直接引き渡す、いわゆる『引き渡し訓練』が実施されている学校も多いそうです。

 

「実際、東日本大震災のときには、保護者自身も身動きがとれず、翌日まで児童が学校にいたケースもあったようです。首都直下型地震が発生したら、保護者以外の誰が引き取りに来られるのか、という切実な課題もありますから、形だけの訓練ではなく、本当に起きた場合どうするのかを考えて訓練する必要があるのです」(同)

 

住んでいる地域ごとに集合し、1~6年生まで揃って下校させる『集団下校』を行う学校もあるとのこと。後編では、『引き渡し訓練』とはどんなふうに行われるのか、その内容をご紹介します。

 

(取材・執筆:坂本洋子)

 

 


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