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生活・しつけ
小学1年生 2015年12月7日の記事
★親野智可等の「今日から叱らないママ」第28回 [12/7]
「すっぱいブドウ効果」で、叱られたことはよけいできなくなる!
●ブドウの価値を下げることで自我を守る
イソップ物語の中に「すっぱいブドウ」というお話があります。
キツネがおいしそうなブドウを見つけました。
でも、それは高いところにあってジャンプしても取ることができません。
何度やっても結局取ることができませんでした。
キツネはとうとうあきらめるのですが、そのときひと言。
「あのブドウはすっぱいからいらないよ」
つまり、ブドウの価値を下げることで自分の自我を守ろうとしたわけです。
こういう心の働きを心理学で「すっぱいブドウ効果」と呼んでいます。
●「片づけ」の価値を下げることで自分の自我を守る
心理学によると、人間は常にこういった方法で自我を守ろうとしているそうです。
とくに意識してそうするわけでなくても、半ば無意識のうちに自分を正当化しようとするのです
もちろん、子どもたちも同じような正当化をしています。
例えば、「片づけしなきゃダメでしょ。何度いったらできるの!」と叱られ続けている子がいたとします。
すると、子どもの自我が傷つき、何とか自分を守ろうとします。
それで、次のように考えるようになります。
片づけなんて大して大事なことじゃないよ。
片づけなんかできなくても困らないよ。
人生ではもっと大事なことがある。
ママはなんでそんなことにムキになってるの?
つまり、「片づけ」の価値を下げることで自分の自我を守ろうとするのです。
これによって、片づけをがんばろうという意欲はますます下がります。
●叱られたことは価値が下がる
これは片づけに限りません。
勉強について叱られると、「勉強なんて大して大事なことじゃない。だからぼくはやらないんだ」となります。
お手伝いについて叱られると、「お手伝いなんて大して大事なことじゃない。だからわたしはやらないんだ」となります。
常に、叱られたことはその子の中で価値が下がります。
当然、がんばろうという意欲も下がります。
ですから、日々親たちが垂れ流している「また○○してない。ちゃんとやらなきゃダメでしょ。何度言ったらできるの」などの否定的な言葉は、全て逆効果なのです。
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