辰巳渚(たつみなぎさ)
1965年生まれ。株式会社家事塾代表
お茶の水女子大学文教育学部卒業後、編集者を経て、フリーのマーケティングプランナーとして独立。
「『捨てる!』技術」(宝島社新書)が130万部のベストセラーに。
プライベートでは、男女ふたりのお子さんを育てているおかあさんでもあります。
物質的に豊かな世の中で、どうしたら楽しく豊かに生きていけるかを提言し続けています。
最新刊に「人生十二相」(イースト・プレス)。
http://tatsumi-nagisa.com
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生活・しつけ
年長 2016年10月4日の記事
子どものマナー、どこまで教えたらいい?[2016/10/4]
《子どものマナーと敬語1》子どもは親の態度からマナーを学ぶ
入学まであと半年。
年長さんのあどけない話し方はかわいらしいものですが、小学校に入ったら、先生とは敬語で話し、誰にでもきちんとした態度で接してほしいと思うものですよね。
5~6歳の子どもにマナーや敬語をどのように教えていったらいいのか、(株)家事塾の辰巳渚先生に、お話を伺いました。
●親の態度を、子どもはしっかりと見ている!
辰巳先生はふたりのお子さんのママでもありますが、お子さんたちにはどのように敬語やマナーを教えられたんでしょうか?
辰巳 「私は敬語もマナーも、自然に子どもの身に染みつくものだと思っています。
日頃から、おうちのお隣の奥さんにご挨拶するときは、『おはよう』ではなくて、『おはようございます』と言っている親を見れば、子どもも自然に、こういうシーンではこういうふうに話すものなんだな、と覚えていくのではないでしょうか。
私は、出かけた先でできるだけ子どもによその大人と話させるようにしていました。
デパートでトイレを探すときも、私はあえて何もしません。
子どもが自分でお店の方に、『お手洗いはどこですか?』と聞く機会をつくるのです。
お友だちのおうちで遊んでいるときも、私が側にいれば、子どもが私に『のどが渇いた』と言ってくることがありましたが、自分で、お友だちのママに『飲み物をください』とお願いするよう促していました。
親がトイレの場所を探したり、ママ同士で飲み物のお願いをすることは簡単ですが、親が先回りして察しすぎることで、子どもが学ぶチャンスを奪っていることはあると思いますね」
確かに、機会がないとマナーや敬語を使うチャンスも少なくなりますよね。
辰巳 「だから、ご近所づきあいや、出かけた先での大人とのふれあいの中で、少しずつ、ていねいな話し方や振る舞いを覚えていけると良いですよね。
幼いときから子どもは、親が他人にどのように接しているのか、じっと見ています。
子どもの振る舞いを見て、ママやパパが自分の言動やマナーを律する機会にもなるのでは、と思いますね」
●「うちはうち」のマナーでOK!
とはいえ、ガチガチの丁寧語を話す小学生もなんだかヘンかなという気もしますが…
辰巳 「もちろん子どもらしさも大切ですから、どれくらいのレベルの敬語を話せるようにしたいかは、各ご家庭の基準で良いのです。
親の価値観で『そういう話し方は、嫌です』とジャッジしていけるといいですね。
子どものしつけは、親を映します。
親がどういう言葉で生きていて、他人にどういう態度で接しているのか。
よそのおうちには、よその基準がある、ということを教えるのもいいでしょう。
子どもが大人になったとき、自分で考えられるように、自分の家庭の基準をまずは教えていけばいいと思います」
子どものしつけをすることで、自分自身のマナーも振り返ることにもなりそうです…。
次回は、細かなシーンでの言葉づかいや振る舞いについてお話を伺います。
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