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生活・しつけ
小学1年生 2013年10月17日の記事
★子ども同士の家の行き来は、シンプルに考えて!
《友だちとの家の行き来 2 》 子どもの友だちも、自分の子と思って接すればOK!
前回は、先輩ママたちに子ども同士の家の行き来について経験談を聞きました。
それを踏まえ、著作「子どもを伸ばす毎日のルール」で、子どものしつけについて綴られた、株式会社家事塾の辰巳渚先生に、子どもの交友についての考え方をうかがいました。
辰巳先生はふたりのお子さんのママでもあります。
●遊びに行くときは、シンプルな約束事を守らせよう
小学校低学年のうちは、子どもだけで遊ばせることが心配になってしまうママも多いようです。
辰巳 「子ども同士の遊ばせ方については地域性で差があり、各ご家庭の考えもあるのでいろいろですが、いまは子ども同士の約束だけで行き来させないご家庭が多いのではないでしょうか。
よそのおうちに行ってからの子どもの行動は、親からは見えません。
私は、子どもが自立して親の家を出ていく日までは、子どもの行動の責任は親が負うべきだと考えています。
友だちとの遊び方についても、まだ社会のマナーやルールを身につけていない年ごろの子どもとは、親子のあいだでシンプルな約束事をして、必ず守らせるように促すといいですね」
シンプルな約束事。あまり細かく指示しなくていい??
辰巳 「遊びに行くときは、伺う先のお友だちの名前と帰る時間は、必ず毎回、報告してから出発すること。
そして、何かあったときに困るので、お友だちの家から移動する場合は、いったん親に連絡すること。
約束事はそれくらいです。シンプルですよね。
実際には、18時に帰るといったのに、うっかり18時半になっちゃった、というように、約束はだんだんゆるくなってしまうものなのです。
それでも、このシンプルな約束だけはしっかり守らせたいですね。
帰ってきてから、ほかにはどんな子が来て、どんなことをして遊んだか、どんなお話をしたか、といったことを夕食時に会話を重ねれば、ママたちの心配も薄れますよ」
よそのお家にお邪魔したときは、失礼なことをしていないかも気がかりです。
辰巳 「遊びに行く直前に、あれをするな、これをするなと注意するよりも、普段から親の行動で示すことが大切です。
よそのお家での振る舞い… たとえば、
チャイムを押して名乗って玄関を開けてもらう
ご家族にはていねいにご挨拶をする
靴を脱いだらきちんと並べる
やたらによそのおうちのものに触らない
といったことは、機会あるごとに日常の行動として伝えれば、子どもにも少しずつ身に付くものだと思います。
おじいちゃんおばあちゃんのおうちに行くときなどに練習しておくとばっちりです」
確かに一朝一夕にできるものではありませんよね。ことあるごとに伝えていきたいと思います!
●自宅に子どもの友だちを迎える心構えとは?
自宅に子どもの友だちがたずねてきてくれることは嬉しいものですが、反面、イタズラやドタバタに困惑するママもいるようです。
辰巳 「まだ子どもなのだから、のびのびと遊んでもらいたいもの。
でもついつい、子どもたちが我が物顔になってしまうこともありますよね。
自宅でよその子どもを迎えるときは、ここの家のルールには従ってもらう、ということを貫きましょう。
うちのパパとママはその行動はいやなんだ、だからやめてちょうだい、と、毅然とした態度を貫けばいいと思います。
お菓子をこぼす子がいたら、いっしょに掃除してもらう、冷蔵庫を開けてしまった子には、『よそのおうちの冷蔵庫は開けちゃいけないんだよ、のどが渇いたの?』と、自分の子をしつけるような対応ができるといいですね。
我慢したり、もやもやしたままでいたりする必要はないですし、逆に、その子の親御さんにいちいちそのことを伝える必要もないのです。
親が自分の友だちに注意しているところを見て、子どもにとっても、よそのおうちでやっていいこと・悪いことを知る機会にもなります」
園時代とは違い、お友だちの親御さんと面識がないことも多いようです。
辰巳 「私の場合、ちょっとしたメモに、『17時にお菓子を食べました』『今日はいっしょに水遊びをしました』といったメッセージを書いて、ママに渡してね、といってお友だちにことづけたりしました。
子どもがお邪魔することが続いたときは、たまにはお迎えに行って、親御さんと直接顔を合わせてお礼を言ったり、お菓子をおすそ分けしたりも。
ちょっとした配慮で、お友だちの家庭とも気持ちのいいお付き合いができるといいですね」
子ども同士が放課後に遊ぶのも、大切な育ちの時間。
シンプルな考え方で、子どもを見守りたいですね。
辰巳先生、ありがとうございました!
プロフィール
1965年生まれ。株式会社家事塾代表
お茶の水女子大学文教育学部卒業後、編集者を経て、フリーのマーケティングプランナーとして独立。
「『捨てる!』技術」(宝島社新書)が130万部のベストセラーに。
プライベートでは、男女ふたりのお子さんを育てているおかあさんでもあります。
物質的に豊かな世の中で、どうしたら楽しく豊かに生きていけるかを提言し続けています。
最新刊に「人生十二相」(イースト・プレス)。
http://tatsumi-nagisa.com