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生活・しつけ
小学1年生 2013年2月13日の記事
★子どもが悩みを相談しやすくなる親子関係のつくり方
《いじめから子どもを守る5》親子のコミュニケーションの中で、本音を言い合える関係を築きましょう。
「ママノート」では、「子どもをいじめから守る」をテーマに、いじめのサインや、いじめに気づいたときの対処法などを取り上げてきました。
今回は、子どもがいじめを受けた場合でも、親に相談しやすくするための「親子関係のつくり方」を、教育評論家、NPO法人「ジェントルハートプロジェクト」理事の武田さち子さんにうかがいます。
★テレビでいじめのニュースを見たときは……
武田 「テレビで『いじめ自殺』のニュースを親子で見ているとき、どんな会話をしていますか?
『自殺するなんて弱い子のすることだ』『命を粗末にするなんて』などと、いじめられた被害者を責めるような言葉を口に出していないでしょうか。子どもはそれを聞いて、自分がいじめられたら責められるのではないかと思うかもしれません。
また、『お父さんも子どものころいじめられたけど、ガツンと一発やり返したらいじめられなくなった』と成功体験のように子どもに話したり、男の子の場合は『男のくせに弱音を吐くな』と言われたりすると弱音を吐けなくなります。
いじめのニュースを親子で見たときは、『もしも○○(子どもの名前)がいじめられたら、どんなことをしても守り抜くよ』『あなたの味方だよ』と親は子どもの味方になるという思いを伝え、『どんなにつらいことがあっても、お父さんやお母さんに打ち明けてほしい』と言ってください。そして、『いじめは人の心や体を深く傷つける、絶対にしてはいけないことだ』と伝えてください。
そして、子どもが本音や弱音を吐きやすいようにしてあげることも大切です。
親の過度な期待を背負わされている子、叱られることが多い子は、よい子でいなければ親に愛されないと感じるため、自分の弱さを親に見せられず、いざというときも相談できません。
『完璧じゃなくてもいい、弱い部分があってもいい』ということを伝えるために、親の過去の失敗談やうまくいかなかったこと、つらかったことを子どもに話してもいいと思います。そして、悩んだとき、人に相談することで心が救われたということも伝えてください。子どもは『弱さがあってもいいだ』『相談すればいいんだ』と感じ、悩みを相談しやすくなります」
★子どもの友だちがいじめられていることを相談されたときは……
武田 「子どもから『友だちの○○ちゃんがいじめられているんだ』と言われたとき、何と反応しますか? 『○○ちゃんなら、いじめられてもしょうがないよね』などと、言っていないでしょうか。子どもは、大人の反応を見るために、自分がいじめられていても、他人に置き換えていうことがあります。このような反応を見れば、自分がいじめられたときに言い出せなくなってしまいます。
こんなときこそ、いじめはいけないことだと伝え、『○○ちゃんのために何ができるかな?』と、子どもと一緒に考えてください」
★もしも、わが子がいじめをしたときは……
武田 「もしも子どもがいじめをした場合、大人は頭ごなしに叱ったり、謝らせるだけですませたりすることがあります。しかし、これでは問題は解決されていません。
まずは、“どういう気持ちがあっていじめをしたのか”を子どもに聞き、心の中にストレスを抱えていないか、親子で考えなければいけないのです。
『何かしたからむかつくの?』『つねにむかついているの?』『何かつらいことがあるの?』と考え、子どものストレスを吐き出させます。このストレスを出すというプロセスがないと、いじめられた相手の気持ちを考え、心から反省することなどできません。
そして、気持ちはしっかりと受け止めたうえで、やった行為の間違いはきちんと正してください。これは、いじめの仕返しとして暴力をふるってしまった場合も同じです」
日頃から親子で本音を言い合える関係をつくることが、とても大切なだとわかりました。いじめをなくしていくために、子どもの“思いやりのある優しい気持ち”を育んでいきたいと思います。武田さん、ありがとうございました。
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