『有名小学校メソッド
筑波大学附属小学校 田中先生の算数
絵解き文章題』 (学研教育出版)
田中 博史・監修
小学校低学年で学ぶ文章題を、絵でイメージ化して解く問題集。
四則演算の文章題を扱っているため、1年生から3年生まで使うことができます。
文章題の内容を絵でイメージ化することで、文章題の読み取りができ、解く力がつきます。
定価 : 1,029円(税込み)
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また、オンラインショップ「ショップ.学研」でもお求めいただけます。
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学校・まなび
小学1年生 2013年7月7日の記事
★夏休みの計画は“3日坊主”の連続を目指そう
《夏休み前のアドバイス3 》3日坊主も10回続けば30日に……。3日区切りで小刻みに評価しましょう。
夏休み、どんな計画を立てているでしょうか?
おじいちゃんおばあちゃんの家に行ったり、
海に行ったり、キャンプに行ったり……。
はて、遊びの計画ばかりで大丈夫でしょうか?
夏休みの宿題もあるし……。
小学生になったのだから、遊んでばかりもいられません。
田中博史先生に夏休みの計画の立て方について
お聞きしました。
田中 「夏休みの計画は
“3日坊主が連続すること”をおすすめします。
『夏休みの計画を決めましょう』
と言うと、だいたいみなさん40日全部の計画を立てようとします。
『朝8時~10時までは勉強の時間』と決めたとして、
40日それをやろうというのです。
絶対に無理です。
30日、40日の見通しなんて
大人でも立ちませんよね?
計画を立てるときには、40日全体を決めるのではなく、
まずは3日間だけ決めるんです。
『今から3日間どうやって過ごす?』
と子どもに聞いてみるんです。
3日くらいなら子どもも決められます。
よく『3日坊主で終わる』と言いますが、
3日坊主も10回続けば大したものです。
『今から3日間どうする?』
と聞いて、子どもに計画を立てさせます。
そして、3日経ったら
『どうだった?』と尋ねます。
『全然だめだった。本読みがこんなに暑いとやる気にならないや』
などと、子どもが言ったら
『じゃあ、本を読む時間を朝にしない?』
と提案できます。
そうやって、3日間の計画を立ててやってみて、
3日目に軌道修正をして、
また3日間計画を立ててやってみる。
これをくり返すんです。
私はこれを“3日坊主”と言っています。
計画を立てても、1日目に子どもが
やっていないとします。
『あなたが計画したんでしょ!』と言いたくなるけど
とりあえず3日間は観察するんです。
『あら、放っておくと何もしないのね、うちの子は』
『なんと、1日目から計画に従わないの!?』
と、ちょっと引いて子どもを観察してください。
そして、3日たったら『さあ、どうだった?』とふり返らせます。
3日間お母さんは見ていたわけですから、
『1日目、あなたはこういう計画を立てたけど、
それをしなかったわね』と指摘します。
子どもは『だって暑かったから』とか
意見を言うでしょう。
それで、『じゃあ、計画を変えよう』と
変更案を考えます。
『今度はできそう?』と、
また3日間子どもにやらせます。
そして、3日間黙って見守ります。
この後の3日間と1回目の3日間では何が違うのかと言うと、
1回目の3日坊主のときに、
『お母さんは、3日間見ていてくれたんだ』と子どもは学んでいるわけです。
お母さんが、黙って料理でもしながら見ているのを感じて
おもちゃで遊んでいても『おっと……』となるはずです。
おもちゃを置いて、本読みに向かう様子が見られたら
『あ、えらい! 今、お母さん何も言わなかったのに』
とすかさずほめてください。
今度は、
『お母さんの前で、計画通りにがんばったらほめられる』
ということを子どもは学びます。
子どもたちは、大好きなお母さんやお父さんに
ほめられることが最大のエネルギーなんです。
がんばっているのに、ほめられなければ
やらなくなります。
子どもが『ほめられる』と期待したら、
その期待通りにほめてあげてください。
『まずは3日坊主』は、
子どもとお母さんの両方によいのです。
子どもも3日なら見通しがききますし、
お母さんも3日くらいなら我慢ができる。
この3日のインターバルの中で大事なのは
第1回目の3日目のふり返りの時間です。
『さて、ちょっとおいで』と少し改まって子どもと話しましょう。
『お母さん3日間、黙って見させていただきました』という調子です。
『自分でどうだった?』と、子どもにも一歩引いて
自分をふり返らせるんです。
そうやって、自分をふり返って、ちょっとがんばる。
そのがんばりをお母さんが認めてあげることで、
子どもはどんどんがんばれるようになります。
『昨日よりも、こんなにできるようになったね』と
プラスの評価をしてあげてください。
夏休みに入って、
3日坊主を3クールやると9日です。
あとはお盆までは、ワンパターンでも構いません。
お盆で調子が崩れて、
後半の最後にまた3日坊主×3クール。
親も3クールずつくらいなら、がんばって見てあげられますよね。
ぜひ、“3日坊主×3クール”を取り入れてみてください。
お勤めされているお母さんも、
夕方に見てあげたり、
土日をうまく組み込んだりして“3日坊主”をやってみましょう」
長い30~40日間の夏休みも
3日区切りで考えることで具体的に捉えられますね。
夏休み、どんな“3日坊主”をやろうか
ワクワクしてきました。
次回は、
子どもをやる気にさせるほめ方の技術について
田中先生にお聞きします。
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