舟生岳夫(ふにゅう たけお)
セコム株式会社IS研究所所属。子どもを事故や犯罪から守るための調査・研究に取り組み、各種防犯セミナーや学校のセキュリティポリシー策定コンサルティングなどで活躍。「子どもの安全ブログ」のモデレーター(案内人)として、子どもたちが安心して、健やかに育っていくための情報を発信している。
子どもの安全ブログ
- トップページ >
- 生活・しつけ >
- 子どもの安全対策は「防犯ブザー」だけにあらず!
生活・しつけ
年長 2014年3月15日の記事
子どもの安全対策は「防犯ブザー」だけにあらず!
《防犯ブザー安心講座 2 》 新1年生の今こそ、安全のための生活習慣を身につけよう!
前回から、セコム株式会社IS研究所の舟生さんに新1年生の必需品、防犯ブザーについてお話をうかがっています。
今回は防犯ブザーについてどのように子どもと話せばいいかをお伺いします。
毎月の動作チェックで万が一の事態に備えて!
わが子が使いやすそうな防犯ブザーを選び、子どもの手の届きやすい場所に取り付けられました。
舟生 「では、防犯ブザーがきちんと鳴るか、動作確認をしましょう。
はじめに付いている電池はすぐに切れてしまうことが多いので注意が必要です。
意外と電池の消耗は早いので、各学期のはじまりにチェックするようにしておきましょう。
お子さん自身が実際に、防犯ブザーを鳴らす練習をすることも大切。
お父さん、お母さんが不審者の役をしてシミュレーションするのもいいでしょう。
すぐに音を止められるよう、止め方もチェックしておくといいですね。
悲しいことですが、不審者はどこの街にも必ず潜んでいます。
うちの子はきっと大丈夫、ということはないご時世です。
セコムでは、一歩進んだ防犯ブザーともいえる『ココセコム』(位置情報を専用ホームページで確認でき、危険を感じたときにセコムに通報できる機能のあるセキュリティサービス)を提供していますが、この時期は特にお子さん向けの契約が増えています。
各ご家庭では安全のためのルールを作って、お子さんもいっしょにご家族で危険な目にあわないための約束ごとを話し合ってください。
入学を控えた、今この時期にするのがポイントです」
新1年生の今、というのはなぜでしょうか?
舟生 「今お子さんは吸収の時期。素直に親御さんのいうことも聞いてくれるでしょう。
ひとりっきりで登下校しない、放課後に友だちの家に遊びにいくときは必ずだれとどこで遊ぶのか確認してから出かけること、家の鍵を開けるときは周囲におかしな人がいないかを確認してから、などといった基本的な安全のためのルールは、1年生のうちに身につければ、高学年になっても自然に実行できるようになります。
学童に行かなくなる4年生くらいから急に安全のルールを徹底しようとしても、なかなかそうはいかないんですね(笑)。
素直に聞いてくれる今こそ、安全のための生活習慣を徹底しましょう」
怖がらせない程度に、具体的な対策を話しておこう
世の中には怖い人もいるんだよ、ということを話すにはまだうちの子は幼い気がするのですが…?
舟生 「臆病な子や極端に怖がりの子には、刺激が強すぎることもあるかもしませんね。
だけど、『知らない人と話すとき、どうすればいいのかな』といったふうに具体的なシーンを想像させながら話すと効果的です。
幼い子どもの場合、『知らない人』というのは具体性に欠けます。
公園で犬の散歩をしているよく見かけるおじさんは、顔を知っているから知らない人ではない、と思い込んでいる子もいるのです。
子どもにとって見たことがある人は、知らない人ではないわけです。
子どもには『名前を知らない人』『ママやパパが知らない人』という言い方のほうが理解しやすいでしょう。
入学前には親子でいっしょに通学路を歩いて危ない場所はないかチェックしていただきたいですが、そのときも『ここは夜になると真っ暗になるかな?』などと話しかけ、子どもが自分で考えてみるきっかけを与えるのもいいでしょう。
また、『こども110番』のおうちや、夜まで開いている安全なお店などをあらかじめチェックしておき、怖くなったらここに駆け込むこと、ということも具体的に話しましょう。
とにかく、登下校ではできるだけひとりにならないことが一番大切です。
不審者は、ひとりでいる子どもを狙います。
守ってくれる大人を把握しておくことは、親御さんの役目でもあるのです」
入学までに家族で安全についてしっかりと話し合う機会をつくりたいと思います。
舟生さん、ありがとうございました!
<参考>
■ココセコム
http://www.855756.com/