森野恵子
栄養士。健康管理士一般指導員。フードコーディネーター。食と健康をコーディネートする『LaVarie』代表。
暮らしを楽しみながら食育を推進する団体『食育暮楽部』代表。
親子の料理教室などを行い、食育の普及に務める。
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生活・しつけ
年長 2014年8月29日の記事
前回は、朝食の栄養バランスを整えるための「3つのお皿」の考え方をお伝えしました。
今回は「朝食は、手軽にとれるパンだけでいい?」「時間がない朝でも簡単に作れる主菜・副菜は?」など、朝食に関するママの悩みや疑問について、栄養士の森野恵子先生にアドバイスいただきました。
●朝食は、手軽にとれるパンだけで済ませていい?
森野 「パンだけだと炭水化物に偏り、体を作るために必要な栄養が補えません。また、パンは生地にバターが使われているので、ごはんと比べて脂質が多いことも知っておいてください。
何品もおかずを準備する必要はありませんが、前回お伝えした3つのお皿(黄色いお皿:主食、赤いお皿:主菜、緑色のお皿:副菜)がそろえられるといいですね。
イチから手間のかかる調理をする必要はなく、例えば……
・黄色いお皿(主食):パン
・赤色のお皿(主菜):ハム、目玉焼き
・緑色のお皿(副菜):野菜(ミニトマト、レタス、きゅうりなど)
など、パックを開けてすぐ食べられる食品、生のまま食べられる食品、さっと加熱して調理できる食品を選べば手軽です。また、できればヨーグルトや果物を添えると、さらに栄養バランスがよくなります」
●朝から和食を準備するのって大変!
森野 「朝食の主食をごはんにすると、『おかずを何品も準備しなければいけないから大変』というイメージがあるようです。でも、大丈夫。
日持ちする常備菜を冷蔵庫にストックしておいたり、前日の夕食のおかずを多めに作って取り分けておいたりすれば、すぐ食卓に出せます。こうすれば、和食の朝食が簡単にできますね。
ごはんのでんぷんはゆっくりと胃腸で消化されるため、パンやめん類よりも腹持ちがいいというメリットがあるんですよ」
●朝、食欲が出ないのは何が原因なの?
森野 「お子さんを起こしてから、すぐに朝食をとらせていないでしょうか。大人でも起きてすぐは頭がボーッとして食欲がわかないはず。
朝食の30分~1時間前に起き、幼稚園や学校の準備をしたり、室内でできる体操を軽くしたりしてから食卓につくと、食欲が出ます。また、就寝時刻が遅いために寝起きが悪くなっている可能性も。生活リズムが乱れていないかも、見直してみてください」
●「主菜」で手軽にとれるものはない?
森野 「卵は、良質なたんぱく源です。卵焼きが定番ですが、ミックスベジタブルを混ぜたスクランブルエッグを作って、1品でとれる栄養の種類を多くしてもいいですね。
また、納豆も植物性のたんぱく質が豊富。パックを開けて混ぜ、そのまま食べられる手軽さも良いところです。発酵食品に含まれる乳酸菌の働きで腸内環境が整えられます」
●家族バラバラに朝食を食べるのはダメ?
森野 「できれば、家事の手を止めて、お子さんと一緒に食べてください。
朝食の食卓は、お子さんの体調を観察できる場でもあります。
『今日は食欲がないな。体調が悪いのかな?』というように、食欲や顔色を見れば体調の変化に気づきます。
忙しく家事をしながら、お子さんにだけ『早く食べなさい!』と急かしても、食欲が出ないかもしれませんね。一緒に食事をすれば、お子さんの心が満たされ、元気に1日がスタートできるはずです」
森野先生、ありがとうございました。
朝から一汁三菜のきちんとした献立を準備するのは難しいもの。
手軽に食べられる食品、常備菜などもうまく活用して、バランス朝食をめざしたいですね。
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