箕浦健治(みのうら けんじ)
「花まる学習会」http://www.hanamarugroup.jp/ 野外体験部部長。
18歳から子どもたちを野外体験に連れて行くリーダーとなり、今年で23年目になる。この夏も「花まる学習会」のサマースクールに約6000人以上の子どもを連れて行った。
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生活・しつけ
小学1年生 2014年9月12日の記事
前回は、子どもの学力を育てるうえで、外遊びがいかに大切かをお伝えしました。とはいえ、子どもが思い切り外遊びできる環境が少なくなっていく現在、親はどうしたらよいのか、引き続き箕浦先生にうかがいます。
●狭い場所で楽しめるのが子どもの外遊び
外遊びの大切さがわかったら、さっそく子どもを遊ばせたくなりました。でも家の周りには、川や森どころか、かけっこできそうな安全な広場もありません。
箕浦 「外遊びさせたくても、環境がなくて……という声はよく聞かれますが、子どもは与えられた場所で、最大限工夫して遊びます。近所の抜け道や草むらでも、かえって子どもたちにとっては楽しく、心に残ることもあります。場所がないと外遊びができないというのは、大人の理屈に過ぎないのだと思います。
これは私の経験なのですが、ある年にキャンプで訪れたところは、広くて平らな遊び場がなくて、唯一遊べそうな場所は、狭くて傾斜のあるところでした。
『サッカーしよう』って出て行った子どもたちは、きつい傾斜にしばらく呆然としていましたが、始めは坂の上と下に分かれてサッカーを始めました。でも、どうもうまくいかない。そこでまたみんなで相談して、坂の左右に分かれて、サッカーを始めたのです。これなら、どちらも同じ条件でできますし、傾斜がある分、ボールの動きも変則的で楽しいのです。
おもしろくないならおもしろくするために、みんなで話し合って遊びを作り出していくのも、子どもたちにとってはとても大切な経験になります。
ふだん一緒に遊ぶ仲間が少ないのであれば、長期キャンプなどに参加させるのも一つの方法です。親元を離れることで寂しさは感じるでしょうが、自分1人でなんとかしようという気持ちを持ち、一緒に参加する仲間と協力して、今までできなかったことにも挑戦しようという気持ちがわいてきます」
●1つの場所でも1年の変化を楽しめる
親が一緒に遊ぶとしたら、どんな遊びがいいでしょう。
箕浦 「鬼ごっこやかくれんぼ、砂遊びや泥遊びなど、ふだん子どもがやっている遊びを楽しむだけでもいいと思います。
私たちが親子企画でやる遊びとしては、例えば小さい公園などに行って、子どもが見ていない所で写真を撮って、『どこで撮ったと思う?』と、撮影ポイントを探すという『探偵団ごっこ』があります。
見慣れた場所やすぐ近くの写真でも、いつもの目線と違った角度で撮ると意外にわかりません。この遊びをすると、ふだんから自分が住む地域や部屋の中をよく見るようになり、観察力や集中力を高めることができます。
1年間、同じ公園に行くというのもおすすめです。公園の1本の木を、春から冬と四季の写真を撮って見比べてみると、どんなふうに変化しているのか、ひと目で発見できます。キャンプに行ったら、山の色や川の流れの四季の違いも観察できますよね。
また、学力とは直接関係ありませんが、同じ場所に定期的に行くことで、以前に来たときと目線が違ってくること、つまり自分の身長が伸びていることがわかったりします。
子ども自身が自分の成長を実感できれば、それだけ挑戦する幅も広がってくるでしょう。そのことを親が認めて、いろいろなことにチャレンジできるよう後押しすることも大事だと思います」
親としては、塾や習い事に意識が向いてしまいがちですが、もっとふだんの遊びを大切にしなくてはいけないのですね。箕浦先生、ありがとうございました。
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箕浦健治(みのうら けんじ)
「花まる学習会」http://www.hanamarugroup.jp/ 野外体験部部長。
18歳から子どもたちを野外体験に連れて行くリーダーとなり、今年で23年目になる。この夏も「花まる学習会」のサマースクールに約6000人以上の子どもを連れて行った。
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