(医)徳枝会 佐藤皮膚科小児科クリニック院長。東京医科大学病院小児科、大久保病院皮膚科勤務を経て、東京・練馬区にクリニックを開業。平成16年には、病児保育室「プリムラ」を開設。
佐藤皮膚科小児科クリニックのURLはこちら http://www.hifu-codomo.com
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生活・しつけ
年長 2018年8月7日の記事
キャンプやハイキングなどを楽しむ機会も多い夏。ただし、自然が豊かなところほど蚊やハチなど、有害な虫に刺される危険性は高くなります。できるだけ虫に刺されないようにするには、どうしたらいいのか、佐藤皮膚科小児科クリニックの佐藤徳枝先生に伺います。
夏の野外で気になるのは、蚊。公園の植え込みなど、少しでも草や木がある場所には必ず蚊がいます。刺されて痒くなるだけならまだしも、最近は、ヒトスジシマカを媒介した「デング熱」の感染も見られます。
「ヒトスジシマカは昼に活動するヤブ蚊の一種で、国内ではどこでも見られます。デング熱は人から人へは感染せず、生命に関わるほど重症化する確率はごくわずか。とはいえ、今のところデング熱に対して特に効果のある治療法やワクチンはないため、一番の対策は、やはりできるだけ蚊に刺されないようにすることです」(佐藤先生)
また、木の切り株や地中に巣を作り、夏から秋にかけて活動が活発になるハチや、かまれると全身性の感染症を引き起こす可能性もあるマダニなどにも注意をしておきたいところです。
虫刺されを防ぐために、まず大切なのは服装。自然の多い場所に行く時には、あまり肌を露出しないのが理想的です。
「山やキャンプ場など、周囲に木や草むらの多い場所に出かけるときは、原則として長袖と丈の長いパンツ、帽子を着用しましょう。できれば、首や足首なども靴下やタオルで覆ったほうがいいですね」(同)
特に、マダニなどを避けるためには、肌を露出した服装で草むらなどに入らないことが基本。また、蚊やハチなどは全般的に、黒っぽい色のものに集まる傾向があるそうなので、暗い色調の服は避けたほうがよさそうです。
ただ、暑い季節なので、服装だけで防ぐには無理があることも。
「蚊を防ぐには、市販の虫よけ剤が有効です。出かけるときには必ず持っていくようにするといいでしょう。虫よけ剤にはスプレーやシール、ジェル、ティッシュなどさまざまなタイプがあります。とくに服でカバーできない部分に使うようにしましょう」(同)
さらに、ハチなどは甘い香りに寄りつく習性をもつので、香りの強いものを身につけないことも大切なんだとか。
「香水やシャンプーなど、香りの強いものを身につけるのは避けたほうがいいでしょう。キャンプの場合は、ジュースやお菓子など、甘い食べ物を出しっぱなしにしないことも重要です。虫を呼び寄せるもとになります」(同)
蚊やハチと違い、かまれたことに気づきにくいマダニは、いつのまにか皮膚に寄生して人間の血を吸い、大きくなります。かなり大きくなってもマダニとは気づかず、イボだと思って来院する人も多いそうです。
「マダニに気がついた時は、むしり取らないで、ワセリンで覆い、テープで固定して受診しましょう。ワセリンがない場合は、虫よけスプレーをかけ、ラップで覆って受診してもいいと思います」と佐藤先生。
帰宅後はお風呂に入って、体をきれいに洗い流すことも大切なのだとか。
「そのときに、皮膚についた虫がいないか、虫刺されなどがないかなど、子どもの皮膚の状態をチェックするといいですよ」(同)
どんなに注意しても、虫取りなどに熱中していると、子どもは草むらに平気で入っていってしまうもの。しっかり虫対策をしておきたいですね。
(取材・執筆 坂本洋子)
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