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小学1年生 2012年5月3日の記事

★本好きにするには(1) 「読み聞かせは幼い?」

子どもに本好きになってほしいと願うお母さん、読み聞かせをやめてしまうと逆効果って知ってましたか?

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「子どもに本好きになってほしい」
そう願う小1ママは多いと思います。

 
そこで、今日から5回にわたって、子どもを本好きにするコツ
現役司書教諭の小谷田照代先生にお伺いしていきます。

 
小谷田先生は、現在静岡県の小学校で6年生の担任を受け持ちながら
週3時間、全校の図書館教育指導をされています。
読書について日々実践研究し、
2010年「文部科学大臣優秀教員表彰」を受けられました。

 
 
 
小谷田 「まず、いちばん驚くのは、1年生で字を勉強しはじめると
読み聞かせをやめてしまうお母さんが多いことです。

『あなたは1年生になって、幼稚園と違って字が読めるようになったのだから、
本は自分で読みなさいね』とわが子に言ってしまうんですね。

 

幼稚園保育園時代は、おそらく先生からも『読み聞かせは大切です』と言われ、
ご家庭でも実践されているお母さんはたくさんいらっしゃいます。
しかし、子どもが小学校に上がると『今度は自分で』と思っているようなんです」

 
えっ! 違うんですか?

 
 
小谷田 「そう、それは間違っていると伝えるとみなさん驚かれます。
『自分で読ませなくていいんですか?』と。

ひらがなは習うし、国語の授業は始まるし、
それなら、本は自分で読まなきゃいけない、と思い込んでいるんですね。

 
子供には
●聞いて理解する能力
●読んで理解する能力

の二つの能力があります。

 
この二つの能力の発達の速度に差があるようなんです。

 

私がバイブルとして敬愛している本に、松岡享子さんの『サンタクロースの部屋』(こぐま社刊)があります。その中にこの「能力の発達の差」についての記述があります。

 

小1ママ向けに簡単にまとめるとこういうことです。

 
小さいころから読み聞かせをしていると、
聞いて理解する能力は、5,6歳でも結構高くなっています。
自分では読めないけれど、聞けば物語の内容がわかります。

ところが、自分で字面を追って読んでいくというのはなかなか大変なことで、
小1レベルではまだまだ低い段階にとどまっています。

 
つまり、5,6歳で『これを読みなさい』と本を渡すとしたら、
子どもが自分で読めるものは、物語レベルとして
低いものしか楽しめないということです。

しかし、大人が読んで聞かせてあげれば、
もっと物語レベルの高い本が楽しめるんです。

 
聞く能力はあるけど読む能力がまだそれほどではない子どもに、
『自分で読みなさい』と言ってしまったら
本当だったら出会えるはずの豊かな物語に出会えないんです。

 
とてももったいないことだと思いませんか?
豊かな物語にいちばん出会ってほしい年齢が、
小学1年生~3年生くらいなのに。

 
例えば、昔からの名作『エルマーの冒険』は、
小学1,2年生の子どもたちがいちばん
ワクワクできて本当に面白いと思える本なんです。

ところが、まだ字面を追ってこの本を読める子は
小学1,2年生ではほんの数%でしょう。

 
読むのにはまだ難しいのに、
『ほら、エルマーの冒険だよ』
と手渡されても楽しめるわけがありません」

 
 
小谷田先生のお話をうかがっていたら、
読み聞かせをやめることのもったいなさが
ひしひしと伝わってきました。


では、いつ、「読み聞かせ」から「自分で読む」に
切り替えたらよいのでしょうか?

 
 
 
小谷田 「『読んで』と言ってくるうちは読んであげてください。
子どもは、いつまでも『読んで』とは言いません。
いつかは離れていくときがきます。

 
私自身、学校だけではなく、
3人の子どもにも毎日読み聞かせをしてきました。
1人ずつ。私のひざの取りあいになったりしながら。
どんなに忙しくても、読み聞かせの時間だけは確保しました。

今から思うと、あの時間はすごく良かったですよ~。
その豊かな時間を、親から手放すことはないんです。
1年生で手放すなんて本当にもったいないと思います」

 
 
小谷田先生ありがとうございました。
子どもを本好きにするコツとして、
「読み聞かせを無理にやめない」
ということがまずは大切なポイントですね。

 
 
「読み聞かせ」がなぜ本好きな子を育てるのか、
次回は小谷田先生の実体験を交えてお話しいただきます。

 


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