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小学1年生 2016年5月23日の記事

★親野智可等の「ママも小学1年生」第4回[2016/5/23]

家庭訪問で先生に伝えておきたい「子どもを守るひと言」とは?

 

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●子どものマイナス面を伝えすぎるのは考えもの
 
ゴールデンウィークが終わったころ、多くの学校で家庭訪問が行われます。
私が家庭訪問でいつも感じていたのは、自分の子どもの欠点をたくさん挙げる親がけっこう多いということです。
 
たとえば次のような感じです。
 
「うちの○○はだらしがなくて、いつも使った物を出しっぱなしで・・・。
おまけに小さいときから落ち着きがなくて・・・」
 
「この子は、何度言われても自分のやるべきことができなくて困るんですよ。
妹は自分でどんどんできるのに」
 
「何をやっても遅いんです。
御飯を食べていても途中で箸が止まってボウッとしていて・・・」
 
「やることが雑で困っちゃいます。ノートの字も雑で・・・。
おまけに泣き虫で弟にも泣かされているんですよ。
なんというか気が小さくて、挨拶もできなくて・・・」
 
「好き嫌いが多くて困ってしまいます。
やっぱりこういうのはわがままに育てたからでしょうか?」
 
私は、親がこういう話をしすぎるのは子どものためにならないと思います。
この時期、先生は子どものことをまだよく知りません。
そこで、こういうマイナスなことをたくさん伝えてしまうとどうなるでしょう?
 
先生がそれを真に受けて、
「な~んだ。この子はそういう子なのか。困った子だな」
と思ってしまうかも知れません。
 
「この親自身がマイナス思考だから、子どものいいところが見えないんだな」
と考えて、割り引いて受け取ってくれる先生ならいいですが、真に受けてしまう先生も多いはずです。
 
なにせ、親がそう言っているのですから。
 
 
●「うちでもがんばってるんですが・・・」のひと言が子どもを守ってくれる
 
もちろん、先生に伝えるべきことは伝える必要があります。
たとえば、次のようなことです。
 
友達が少なくて自分から誰かを誘って遊べないという場合、先生に頼んで気の合いそうな子を紹介してもらうといいでしょう。
 
食べ物のアレルギーがあるとか持病があるなど、健康上の重要な情報は確実に伝えます。
このような重大なことは、すでに健康調査票などの書類に書いて提出してあったとしても、念のため面と向かって直接伝えることがとても大切です。
 
また、冒頭で書いたような悩みで、
「これだけは伝えておいた方が子どものためだ」
と思うことは伝えた方がいいでしょう。
 
ただ、伝え方が大事です。
 
たとえば、
「マイペースでなんでも時間がかかるんです。
先生やお友達にもご迷惑をおかけするかも知れません。
家でもストップウォッチやタイマーで意識させているのですが・・・」
のように言います。
 
ポイントは「うちでもがんばってるんですが・・・」と伝えることです。
 
というのも、学校で実際に困った状況があったとき、先生は「家のひとはちゃんとわかっているのかな?親はどう思っているのかな? ちゃんと指導しているのかな?」と感じるからです。
 
多くの場合、先生には「親はわかってないんじゃないかな」と感じられ、それがけっこうストレスになります。
 
あらかじめ「ちゃんとわかっていて、努力もしている」ということを伝えておけば、そういうとき先生も「家でもがんばっているんだから、まあ、しょうがないか」と思えるようになります。
 
そうすれば、子どもに必要以上に強い指導をしてしまうこともなくなります。つまり、子どもを守ることにつながるのです。
 
このことはよく心に刻んで覚えておいて、親が子どもを守る必要があるときに応用してください。勉強ができない、給食が食べられない・・・などにも使えます。
 


前回の記事はこちら

親野智可等の「ママも小学1年生」第3回

 

次回の記事はこちら

親野智可等の「ママも小学1年生」第5回

 

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