大正15年、日本ラグビー蹴球協会として発足。日本ラグビーの強化と普及を通じ、ラグビーの発展と次世代の育成に務める。
2019年9月20日から11月2日にかけて、ラグビーワールドカップが日本開催に。全国12会場で20チームが計48試合、「ウェブ・エリス・カップ」(優勝カップ)を巡り、熱い戦いを繰り広げる。
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年長 2019年6月7日の記事
進級をきっかけに、「新しい習い事にチャレンジさせたい」と考える保護者もいますよね。筆者にも小1の息子と年中の娘がおり、この春からラグビーを習い始めました。「難しそうだし、危なそう」というイメージがあったラグビーですが、実際に体験させてみると、想像と全然違っていてビックリ。今年度から小2までは接触プレーなしの「タグラグビー」が導入されたこともあり、経験の浅いわが子でも楽しそうに通っています。実際、子どもの習い事としてはどうなのか、日本ラグビーフットボール協会の永井康隆さんにお話を伺いました。
腰に付けたタグを取られると、持っているボールを真横か後方にいる味方にパスしなければなりません
そもそもラグビーとは、楕円形のボールを持って走ったり、蹴ったりしながら相手の陣地に攻め入り、ゴールラインに向かってボールを運んでいくスポーツ。敵にボールを取られそうになると味方にパスをしますが、前ではなく必ず真横か後方に投げなければなりません。では、今年度から低学年までの子ども向けに導入された「タグラグビー」とはどんなスポーツですか?
「通常のラグビーから接触プレーをなくし、ルールを簡素化したものです。腰にタグが付いたベルトを巻いて行い、そのタグを取ることでタックルが成立したと見なします。非常に安全性が高く、ラグビーの導入としても楽しめますよ。運動量が多く、鬼ごっこに似ています。サッカーやバスケットボールなどと比べて、技もルールも難しくないので、性別や年齢を問わず誰もができるスポーツです。何か新しいことを始めたいと思った時に、皆同じスタートラインに立てると思います。
体育の授業でも、1・2年生はしっぽ取り鬼からスタートし、3・4年生でタグラグビーができるようになるような学習プログラムが組まれています。全国で約6割の小学校が、授業にタグラグビーを導入していますよ」(永井さん)
そんなに馴染みのあるスポーツだとは知りませんでした! タグを取られると、自分より後ろか真横にいる味方にパスをしなければいけないので、全員がプレーに参加しやすい競技なのだとか。
ではラグビーを通して身に付くこと、良いことはありますか?
「まず、お友達がたくさんできますよ。一つのボールを皆で協力して前に運ぶスポーツなので、戦略を話し合いながら決めていく過程でコミュニケーション能力が身についたり、リーダーシップが学べたりもすると思います。また、意外かもしれませんが、ラグビーは体格や運動神経に関係なく誰もが活躍できるスポーツだというのも、魅力の一つですね」(同)
うちの子が所属しているチームでも、男女一緒に練習しています。女性の競技人口は4000人ほどいて、そのほとんどが18歳以下の子ども達なんだそう。体が大きい方が向いていると思いがちですが、それぞれの体格に合ったポジションがあり、身長が低い選手もプロの世界で活躍しているそうです。
とはいえ、互いに体をぶつけ合って一つのボールを奪い合うのがラグビー。チームに入ると、小学校3年生からは普通のラグビーにシフトしていくわけですが、子どもには危なくないのでしょうか?
「練習の内容はそれぞれのチームで異なりますが、日本ラグビーフットボール協会では指導者資格の制度化をしており、資格を持っているコーチは全員、安全な指導方法やケガなどの応急処置についてしっかり認定を受けています。他のスポーツと同じで、まったくケガのリスクがないとは言い切れませんが、安全性を十分考慮して指導するよう、協会全体で取り組んでいます」(同)
また、多くのスクールでは保護者がコーチとして指導していますが、特に低学年のうちは大人の目が多いほど安心なので、資格を持っていないパパやママも大活躍! わが子が通うチームでも、「話を聞く」や「列に並ぶ」などの基本的なことから、危険なプレーはきっちり注意するなど、自分の子でなくても時に厳しく、優しく接してくれるたくさんの保護者の目で、子ども達を見守っていると感じました。
気になるのは実際に習わせている人のリアルな声。そこで、お子さんをラグビーチームに入れているママたちの声を聞きました。
まず、ラグビーを始めさせたきっかけについて。「父親がラグビー経験者だから」「プレーは未経験だけど、夫婦でラグビーを観るのが好きだから」「お友達や幼稚園の先生にすすめられたから」などの理由で始めた方が多い様子。
習わせて良かったことを聞いてみると、「もともと大人しい性格だったが、ラグビーを始めてからは学校でもリーダーシップをとれるようになった」「体力がついた」という声が。また、基本的に練習は週1回、日曜日の午前中に行われることがほとんどなので、「休日にダラダラ過ごすことがなくなった」「家族でラグビーに通うことになり、夫婦や家族での会話が増えた」という人も。
青少年ラグビースクールの情報をまとめた「ラグナビ」に寄せられた声を見ると、さまざまな人と触れ合う機会を得たことで「『人とのふれあい』に物怖じすることのない子どもに成長した」という意見も掲載されていました。もちろん、ただラグビーが好きだから習わせているだけで、何かを求めて通わせているわけではないという方も多かったです。
筆者の子ども達は始めたばかりなので技術的なことはわかりませんが、感じるのはチームの雰囲気の良さです。ラグビーが大好きで子どもに習わせている親御さんが多いので、とにかくみんな熱心! なかには、未経験だったにも関わらず、気づけばコーチとして子どもと一緒に汗をかいているパパもいます。わが家の場合、一番楽しそうにしているのは夫。子どもが成長するにつれて親子で共に過ごす時間がどんどん減っていく中で、共通の話題が増えて嬉しそうです。
最後に、気になる費用について。
「基本的には1か月1,000円程度、年間1万~1万5,000円を会費として徴収するチームがほとんどです。そのほかにジャージ購入や合宿費、ヘッドキャップや靴下などの消耗品初期投資があると思います」(永井さん)と意外とお手頃価格。
今年はワールドカップ日本開催ということもあり、盛り上がりをみせているラグビー。各チームで入会前の体験もできるので、気になる方はお近くのチームに問い合わせてみてはいかがでしょうか?
(取材・執筆:井ノ口理代)
大正15年、日本ラグビー蹴球協会として発足。日本ラグビーの強化と普及を通じ、ラグビーの発展と次世代の育成に務める。
2019年9月20日から11月2日にかけて、ラグビーワールドカップが日本開催に。全国12会場で20チームが計48試合、「ウェブ・エリス・カップ」(優勝カップ)を巡り、熱い戦いを繰り広げる。
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