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学校・まなび
小学1年生 2014年8月18日の記事
勉強大好き&学力アップ「親野智可等のママゼミ」第17回[8/18]
チ-ムでほめる?チームで叱る?
●あるお母さんの依頼
教師だったときのことです。ある日、あるお母さんから頼まれたことがあります。
うちで裕太(仮名)のノートの字を見て一生懸命ほめています。先生からも、ぜひ、ひと言お願いいたします。
つまり、日ごろ裕太君のノートの字が雑なので、お母さんはみんなでほめることで直したいと考えたのです。
そう頼まれれば、もちろんほめますよね。私はさっそく国語のノートをチェックするときにほめました。「裕太君、この頃ノートの字がしっかり書けてるね」「うん、ありがとう、先生。うちでもよく言われる」
先生にほめられると、子どもは一気にぱあっと笑顔になります。裕太君はうれしそうに自分の席に戻っていきました。
●4か所で同じことをほめられた裕太君
後でわかったのですが、このお母さんは、私以外にも、塾の先生や児童クラブの先生にも同じことを頼んでいたそうです。
ですから、裕太君は塾の先生にもノートの字をほめられて、児童クラブの先生にもほめられたのです。
自分の家を入れて4か所で同じことをほめられたのですから、疑いようがありません。裕太君のノートの字は見違えるようにしっかりしてきました。
ほめてくれた大人たちが、まさか裏でつるんでいるとは、気がつきませんよね。
以前、テレビで見たのですが、人間はまったく無関係と思われる3人に同じことを言われると疑えなくなるそうです。
たとえ大人でも、です。
●ほめるチームをプロデュースしよう
私は、賢いお母さんだなあと思いました。そして、私はこの手法を”チームでほめる”と名付けました。
ぜひ、みなさんもやってみてください。わが子のために、ほめるチームをプロデュースしてください。
絶対やらないで欲しいのは、この逆の”チームで叱る”です。けっこうやっていませんか?
チームで叱られたら、子どもは跳ね返せませんよ。叱られて伸びる子なんていないんです。伸びるどころか縮む一方です。