- トップページ >
- 学校・まなび >
- 学校の先生は「夏休み」に何してる?《前編》
学校・まなび
小学1年生 2018年8月10日の記事
学校の先生は「夏休み」に何してる?《前編》
学校の先生の忙しさについては、最近、耳にすることが多くなってきましたが、「でも、そのぶん、長い休みが多そう」「夏休みが長くてうらやましい」なんて思っている人もいるのではないでしょうか? 実際のところ、学校の先生は夏休みの間、どんな風に過ごしているのでしょう? 今回は、その疑問を解決すべく、学校の先生の「夏休み」について、現役小学校教諭の舟山由美子先生に伺います!
●先生の夏休みは、平均的なサラリーマンと同日数
小学校の「夏休み」期間中、もちろん、先生方も生徒と一緒に丸々お休み…というわけには行きません。では先生方は、どのくらい夏休みがとれるのでしょうか。
「都道府県によって違いますが、いわゆる『夏季休暇』という名目でのお休みは、東京都の場合、だいたい4~5日前後。それ以上休みをとる場合は、年休(年次有給休暇)扱いになります」(舟山先生)
夏休みの日数としては、平均的な会社員や公務員と同じくらいと言えそうです。休暇日と土日を除くと、夏休みといえど出勤日。基本的には授業のある日と同様に、先生は1日中仕事をしています。また、授業がない夏休みだからこそ、やれること、やらなくてはならない仕事がたくさんあるのだとか。
●日直、プール当番など、夏休みならではの業務も盛りだくさん
では、夏休み中の先生のお仕事とは具体的にどういうものなのでしょうか? 東京都の一般的な小学校のケースを紹介していただきました。まずはどの学校にも共通の、夏休み期間限定のお仕事です。
◆日直
「夏休みでも学校にはひんぱんに来客や保護者、業者などが出入りします。その対応を日直の教員1、2名ですべて行ないます。電話番や校内の見回りなどはもちろん、動物を飼っていたり、植物を育てている学校では、その世話も重要な役割。これらの業務をこなすために1日中、学校の中を歩き回っている教員も多いと思います。学校の規模(教員の数)によって日数は違いますが、3~4日以上は当番が回ってきます」(同)
「日直」と一言で言っても、実際にやることは多岐にわたり、とても忙しそうですね。
◆プール当番
「夏休みのプールの日は、カギの開閉から、受付、指導、監視、最終チェックなどを2名前後でやっています。指導は低学年、中学年、高学年に分けて行います。学校によっては、保護者に受付や監視などを任せるところもありますが、基本的に必ず教員が立ち会います。これも学校の規模(教員の数)によって日数は違いますが、3~4回程度は当番が回ってきます」(同)
また、水質管理や掃除といった作業も、すべて教員たちが分担して行なっていて、これは6月~9月のプール実習期間中は、授業がある日も同様なのだとか。今は校内にプールを設置せず、プール授業の際には校外のプール施設を使用する学校もあるそうですが、それにはこうした事情も背景にあるのかもしれませんね。
◆サマースクール (夏期講習)
学校によっては、夏休み期間中に全生徒、もしくは対象者を限定した夏期講習を行うところもあるのだとか。
「全学年対象で、1学年あたり1時間。当番の教員は全学年を担当することがほとんどです。期間や内容などは学校によってさまざまで、子どもが自分で宿題などを持ってきて勉強するところもあれば、教員がプリントを用意したり、ワークショップを行なったりすることもあります。これも学校によりますが、3〜4回程度担当します」(同)
◆宿泊学習(林間学校・臨海学校)の付き添い
「東京都のほとんどの公立小学校では、5年生を対象にした2泊3日の宿泊学習が行なわれます。校長や教頭のほか、クラス数×2〜3倍の人数の教員が引率として割り当てられます。ですから5年生の担任はもちろん、それ以外の学年の教員も数人同行します。これは毎年ではなく、持ち回り制や担当制であることが多いようです」(同)
外部での宿泊学習を前に、子どもや保護者、先生が学校にひと晩泊まって「予行練習」をする学校もあるのだとか。
このほか、学校によっては、地域の催し物に参加しなければならないこともあるそうです。
これだけでも大変なように思いますが、これらはほんの一部。まだまだ先生方には、夏休みにやらなくてはならないことがたくさんあるのだそう。それについては、また次回、ご紹介いたします。
(取材・執筆:坂本洋子)
関連記事はこちら
★夏休みのお昼にピッタリ! アレンジ満載の麺料理レシピ本3選
毎週木曜にメルマガ発信中!
ご登録はこちらから↓