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生活・しつけ
2013年3月11日の記事
子どもが嘘をついたら、何と言えばいいの?
『嘘をつかない正直な子になって欲しい』からと、子どもを追い詰めるような言い方をしていませんか?
教育評論家 親野智可等の
「子どもにひと言 ママクイズ」19
Q
子どもが自分で車のおもちゃを壊したのに、
「最初から壊れていたんだよ」と嘘をつきました。
そんなとき、子どもにどんな声かけをしますか?
下のA・B・Cの声かけの中で、あなたが選ぶとしたら……
A
「正直に言わない嘘つきは嫌いだよ」
B
「正直に言うとスッキリするよ」
C
【クイズの答え】
Aを選んだあなたは……
「人格否定タイプ」
「嘘つき」という言葉で子どもの人格否定をし、さらに「嫌い」と言うのは絶対に×。
子どもは「ママは、ぼくのことをうそつきと思っているんだ」「ぼくのことが嫌いなんだ」と感じてしまいます。
親はそんなことを言ったつもりはなくても、子どもの方はそう受け取ってしまうのが怖いのです。
Bを選んだあなたは……
「やんわりタイプ」
嘘をついたことを責めずに、「正直に言うとスッキリするよ」とやんわり肯定的な言い方で促すのは○。ただし、これをしつこく言うのはNG。子どもが正直に言えたときは、ほめてあげましょう。
Cを選んだあなたは……
「共感タイプ」
この言い方で自分の行動を反省させることができるので◎。「クルマくんはどんな気持ちかな?」と聞くのもいいでしょう。いたずらに子どもを責めたりとがめたりしなくても、反省させることができます。
イラスト/コダイラヒロミ
「嘘を見逃してはいけない」と子どもを追い詰めると逆効果になる。
「嘘をつかない正直な子にしたい」と多くの親が願っていると思います。
でも、多くの大人が、子どもの頃につい嘘をついてしまった経験があるのではないでしょうか。小さな子どもは嘘をついてしまうものなのです。その理由は大きく2つあります。
1つ目は、子どもは失敗したときに自分で解決方法を考えつくことができないからです。ただひたすら困って、つい安易な嘘をついてしまうわけです。
2つ目の理由は、立場が弱いからです。子どもは親から一方的に叱られることが多いので、自分を守るために嘘をつきます。
「正直な子にしたい」という気持ちはよくわかります。でも、それをストレートに指導しようとして、「ちょっとの嘘を見逃してはいけない。絶対に白黒はっきりさせよう」と過敏になると逆効果になります。
子どもは親が怖くなって、よけいに嘘をつく必要に駆られます。
このときに大切なのが、子どもに対する言葉づかいです。
「正直に言わない嘘つきは嫌いだよ」などと、必要以上に責め、人格否定の言葉を使うと、親に対して恐怖感を持ち、かえって嘘をつくようになってしまいます。
「正直な子に育てたい」と思ったら、まずは親が子どもが嘘をつく必要がないように寛大に接してあげてください。
責めたり叱ったりするのではなく、軽い嘘であれば見逃してあげることも必要です。
「正直に言うとスッキリするよ」という声かけをしてもいいでしょう。そのときにしつこく言わないことも大切です。
そして、正直に言えたときは「正直に言ってくれてありがとう。ママ、うれしいな」とほめることも忘れないでください。
「正直に言えば、許してくれるんだ」と子どもが確信できれば、親に嘘をつく必要がなくなるはずです。
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