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週末・その他
小学1年生 2013年3月9日の記事
内藤みか 連載コラム「6歳からの才能育て」12回
第12回 「卒業の3月。」
みなさんこんにちは。
3月がやってきましたね。
新1年生となるお子様のいるお家では、幼稚園や保育園の卒園式を迎えられる時期ですね。
ご卒業、おめでとうございます。
私は子どもの頃、母親が卒業式や卒園式で泣いているのを見て、「なんで泣くんだろう?」と不思議でした。
子どもの頃は、未来への希望や期待で頭がいっぱいで、あまり過去を振り返って懐かしんだりせつなくなったりはしなかったんです。
ああ、早く小学校行きたいな。
ほんとに友達100人作りたいな。
そんな気持ちでいたんです。
でも、母親になり、子どもが卒園を迎えて初めて、あの時の母親の涙の意味が、わかりました。
これは泣けます!
1度の卒業式で、3度は泣けます!
早起きしてお弁当を作ったなあ。
お洗濯がかわかなくて焦ったなあ。
大雨の時にカッパで登園して大変だったなあ……。
たくさんの頑張った自分が浮かんできて、ひと涙。
そして、その次は、
おゆうぎ会のダンス、可愛かったなあ。
お迎えに行くと、駆け寄って来てくれたなあ。
かけっこでは1度も1等がとれなかったなあ。
園での子どもの姿を思い出しては、また涙。
さらに、
熱があっておやすみして私も仕事を休んだなあ。
夏には家族で海に行ったよねえ。
お正月はおばあちゃんちに挨拶に行ったね……。
などなど、家族での思い出まで蘇ってきて、涙、涙なのです。
このおそるべき卒園式。
私の娘の卒園式の話をしましょうか。
保育園の卒園式、あれは泣きました。
もう、泣けといわんばかりなんです。
園長先生から卒業証書を受け取った子どもは、ママの前まで歩いてきて、「ありがとうございました」ときりりとご挨拶するんです。
もう……。
綺麗なワンピースを着た娘がきらっきらの笑顔で言ったら、泣くしかないじゃありませんか!
それなのに、保育園は、泣きそうな親にひと仕事させます。
子どもに声をかけなくちゃならないんです。
それも「おめでとうございます」って言わなくちゃならない。
つらかった……。
声を震わせて「おめでとうございました」と言ったあとは、号泣しそうになりました。
でも、なんとかこらえました。
娘がすごくクールな顔で、私の表情を観察していたので、泣き崩れるわけにも行かなかったんです。
でも娘は冷静で、涙を流すことはありませんでした。
仲良しのお友達もみんな同じ小学校に進学するので、何も不安はなかったのかもしれません。
保育園も小学校の行き帰りにあるから、また遊びに行けばいいよね、って……。
子どもが卒園を実感するのは、もう少し先、4月になってからなんですよね。
いつも通っていた園の前を、ランドセルをしょって通り過ぎる時。
門が閉ざされている園を見て、少し遠くなってしまったと思う時。
それから仲良しだった先生が転園されたとうい話を聞いた時……。
娘もそうでした。
もう保育園に行っても○○先生もいないし、○○ちゃんもいない。
前と同じようには遊べないんだ、とその時初めてはっきり悟るのでした。
子どもってこうやって、ひとつひとつ思い出から卒業していくものなのかもしれませんね。
淋しい、恋しい、懐かしい……。
子どもたちにとって、初めて知るかもしれない少しせつない感情達。
そういう気持ちを味わってまた、人間として奥が深くなっていくのだと思います。
だから私は子どもが少し淋しそうな顔をしている時は、
あえてなぐさめず、しばらくその気持ちに浸らせます。
しっかりと、自分の中に芽生えた新しい思いと対話をしてもらうのです。
私の娘が描くイラストは、小学6年生にしてはせつない表情をしているとよく言われます。
それには、たっぷりとせつなさに浸る時間があったからかもしれません。
さて1年に渡って書いてきました「6歳からの才能育て」。
いかがだったでしょうか?
小学1年生のママさんたち、それからもうすぐ1年生のママさんたちに、少しでもお役に立てたのなら、幸いです。
我が家は最近、英語を頑張ろう!と一家で英単語を覚えまくっています。お兄ちゃんは受験で、娘は中学の予習で。
英語はこれからの日本人は身に付けておいたほうがいいでしょうし、私も付き合って、英単語を覚えていますが、もうトシだから子どもたちのほうが覚える速度はずっと速いです。
これからも子どもにつきあって私も楽しみながら、子どもの才能をいっぱいいっぱい伸ばしてあげていくつもりです。
1年間、読んでくださり、ありがとうございました(≧∇≦)☆
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