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生活・しつけ
小学1年生 2015年7月6日の記事
★親野智可等の「今日から叱らないママ」第12回 [7/6]
ほめた後で「もっと」と求めると、ほめたことにならない
●親子アンケートでびっくり
私が先生だった頃、懇談会の資料を作るためにときどき親子アンケートをとりました。
その中でとても印象深かったのが、「ほめる」と「ほめられる」についてのアンケートです。
親には次の4つの選択肢の中から選んでもらいました。
1.子どもをよくほめている
2.ときどきほめている
3.あまりほめていない
4.ぜんぜんほめたことがない
子どもには次の4つの選択肢の中から選んでもらいました。
5.家でよくほめられる
6.ときどきほめられる
7.あまりほめられない
8.ぜんぜんほめられたことがない
●親はほめたつもりでも、子どもはほめられたと思っていない
アンケートを集計した結果、親で「よくほめる」と「ときどきほめている」の合計は3/4強でした。
ところが、子どもで「よくほめられる」と「ときどきほめられる」の合計は1/4弱でした。
あまりにも大きな差が出たので、私も含めて先生たちはみんなびっくりしました。
懇談会で紹介したときも、みなさんびっくりしたようで、おかげで話し合いが大いに盛り上がりました。
この結果をひと言で言うと、親はほめているつもりで、意外と子どもの方はほめられたと思っていないことが多いということです。
「なぜそうなるのか?」ということで、懇談会で白熱した議論が行われました。
その結果いくつかの理由が挙げられましたが、大方の賛同を得たのが次の意見です。
●ほめて終われば好印象
つまり、これは親のやっかいな習性によるものではないかという意見です。その習性とは、ほめた後でさらに求めるという習性です。
例えば、「算数の勉強、よくがんばったね」とほめた後で、すぐに「もっとがんばれば、もっといい点が取れるよ」とか「漢字ももっとがんばらなきゃね」などと求めてしまうことが多いのです。
みなさんも、きっと心当たりがあると思います。
これを言っているとき、親の方はほめているつもりでいます。でも、子どもの方はまったくほめられた気がしていません。
当然、うれしくもありません。
というわけで、みなさんもこの習性には気をつけてください。
ほめた後で余分なことを言わないようにして、ほめたところで終わるようにしましょう。