●教育評論家 親野智可等からママへアドバイス

今回のクイズのケースのように「お姉ちゃんなんだから、自立させなきゃ」という思いから、子どもを突き放すような態度をしてしまうことがあるかもしれません。でも、これは絶対にやってはいけないことで、かえって逆効果になります。

早く自立させたいという親の理屈を優先させずに、まずは子どもの気持ちを考えてみてください。

子どもは弟や妹が生まれたことで、お母さんの愛情がそっちへ行ってしまうのではないかと、不安でいっぱいだから甘えたいのです。
そこでもし、お母さんから突き放すような冷たい態度をとられてしまっては、子どもは二重につらい思いをすることになります。

子どもは「お姉ちゃんだからしっかりしなきゃ」と頭ではわかっています。でも、自分ではコントロールできない部分があるものです。
子どもに、自分がお姉ちゃんであることを意識させるのは悪いことではありませんが、「お姉ちゃんなのに」と言って、非難の要素にしたり、叱る材料にしたりするのはやめましょう。

親が自分を受け入れてくれない不安やストレスは、陰で下の子をいじめたり、ペットをいじめたり、友だちをいじめたりと、何らかの反動となって出てくることもあります。
だから、赤ちゃん返りを受け入れて、今まで以上に愛情で満たしてあげるほうが、かえって自立が早くなるのです。

また、下の子を心配してくれたときなどは「やさしいお姉ちゃんだね」と言ってほめてあげてください。
ただし、まじめな性格の子に過剰に言い過ぎると、「お姉ちゃんだから、しっかりしなきゃ」と真剣にとらえ過ぎてしまうこともあります。ですので、わが子の様子を見ながら、バランスよくほめてあげることも必要です。

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