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生活・しつけ

年長 2013年8月26日の記事

☆原坂一郎 連載コラム 「子どもの気持ちを覗いてみると」 4回

第4回 「もうすぐ」 は 「まだまだ」

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今、年長さんの子どもたちは、あと半年あまりで小学校。いよいよですね。 
でも、この時期、親は少し焦ります。 
 
「もうすぐ小学校だというのに、この子ったら◎◎もできないし、△△もヘタ。こんなことで大丈夫かしら」 
 
そう、これから小学校に上がるまでの半年間、親がもっともよく使ってしまう言葉が「もうすぐ小学校なのに」です。 
 
でも、ちょっと待ってください。 
 
大人は「もうすぐ」と言いますが、子どもにとっては、半年先なんてまだまだ先のこと。 
全然「もうすぐ」ではないのです。 
 
みなさんも経験ありませんか? 子ども時代、夏休みに田舎に行き、半月は滞在していたと思ったら実はたった4日間だったとか、イヤになってやめたスイミングだったけれど、半年は通ったと思っていたら、あとで聞くとわずか1か月だったとか・・・。 
 
子どもの時間はゆったりと流れています。時間を気にせずに生きているからです。時間が短く感じるようになるのは、時間に追われる生活をしている人だけです。 
 
保育士時代、年長クラスを持っていた私は、卒園式がいよいよ来月に迫った2月、子どもたちにこう言いました。 
 
「もうすぐ卒園式だねえ」 
 
するとある子どもが言いました。 
 
「先生、もうすぐ、って・・・あした?」 
 
大人は「もうすぐ卒園式」と言われたら、勝手に数ヶ月先をイメージしますが、子どもはそれが明日であっても、全然不思議ではないようです。 
子どもにとっての「もうすぐ」はあしたあさっても含まれるのです。 
 
子どもにとっての「半年先」は、大人の感覚で言うと2年も3年も先くらいのイメージ。あっというまにやってくるのは大人だけです。 
 
「もうすぐもうすぐ」と言いながら、焦ってもいない子どもを焦らせるのではなく、楽しい園生活を十分に楽しませてやり、新しいことにもどんどん挑戦させ、卒園するまでにたくさんやってくる楽しい思い出作りの手伝いをしてあげてほしいと思います。 
 
冒頭で、みなさんに「いよいよですね」と言ってしまったのも間違いでした。 
「まだまだですね」と訂正しますね。
 

 


前回の記事はこちら

原坂一郎 連載コラム「子どもの気持ちを覗いてみると」3回

 

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原坂一郎 連載コラム 「子どもの気持ちを覗いてみると」 5回

 

 

 

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