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学校・まなび
2013年10月21日の記事
親野智可等 連載コラム 「ママも小学2年生」 第14回
第14回 九九の練習は人生の貴重なワンシーン
●まずは、歯切れよくはっきり
2年生の10月から九九の勉強が始まりましたね。
一番はじめに習うのは2の段か5の段のどちらかです。
理由はなんといっても覚えやすいからです。
2と5の段のあとは、3,4,6,7,8,9というように順番通りに進みます。
九九の練習では、まずは、歯切れよくはっきり発音することが大事です。
つまり、滑舌をよくすることです。
例えば、三・九・二七を「さんくにじゅうしち」と最後まではっきり発音しない子がいます。
すると、いつの間にか、「さんくにじゅうし」(三・九・二四)と覚えてしまいます。
同じように、ニ・七・十四を「にしちじゅうし」とはっきり発音しないと、いつのまにか「にしちじゅうしち」になってしまいます。
このように、四と七は混同しやすいので注意が必要です。
そもそも「シチ」と発音することが難しいのでこうなるのです。
シチ(七)が出てくるところは全て要注意です。
ですから、当然、七の段は一番覚えにくい段になります。
まさに、九九の最大難関です。
●つまずきの傾向とは?
多くの子が、二、五、三の段までは順調に進み、次の四の段からつまずきやすくなります。
四の段では、特に「四・六・二四」「四・七・二八」辺りが難しいです。
続く六の段では、特に「六・七・四二」「六・八・四八」辺りが難しいです。
次の七の段では、特に「七・二・一四」「七・三・二一」「七・四・二八」と「七・六・四二」辺りが難しいです。
八の段では、「八・六・四八」「八・七・五六」辺りが難しく「八・八・六四」で、ホッと一息してから「八・九・七二」でゴールです。
「はっぱろくじゅうし」は言いやすいので助かりますね。
九の段では、「九・三・二七」「九・四・三六」と「九・六・五四」「九・七・六三」辺りが難しいです。
もちろんこれらは一般的なことであり、子どもによってつまずくところは違ってきます。
つまずきがある場合は、早めに気づいて直してあげてほしいと思います。
●二度と訪れない掛け替えのないひととき
九九を練習するときに大切なのは、ほめながら明るく楽しくやるということです。
ぜひ、親子の触れ合いを楽しむつもりで臨んでください。
これは二度と訪れない掛け替えのないひとときです。
あと何度、このような機会が持てるでしょうか?
これは、親にとっては子育て中の貴重なワンシーンであり、子どもにとっても常に懐かしく思い出す一コマです。
実際、親子で一緒に九九に取り組む時間というのは、多くの人たちの一生涯の記憶として残り続けています。
私も子どものころに九九を覚えたときのことを思い出します。
明治生まれの祖母が広告紙の裏に九九を書いて、自分でも唱えて教えてくれました。
本当に懐かしく思い出します。
今の子どもたちにとっても、みなさんにとっても、よき思い出の一コマになりますように。