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生活・しつけ
小学1年生 2013年6月4日の記事
★友だちにおごってもらっているのをやめさせたい
《子どもの友だち付き合い1》 「ダメなものはダメ!」と親の考えを、自信を持ってつきつけてOKです。
幼稚園・保育園時代、子どもの友だち関係はわりと把握できていたかと思います。
けれども、小学校で新しい友だちができて子どもたちだけで遊ぶようになると、だんだんと分からない部分も出てきます。
友だちとトラブルがあっても、状況の把握が難しかったり、どう解決したらよいか分からなかったりすることもあるでしょう。
ママノートに寄せられた、「子どもの友だち付き合い」に関するお悩みに、数多くの親子と接して支援を続けてこられた石田遊子先生にお答えいただきました。
まずは、こちらのお悩みから。
「お小遣いをもらっている友だちの家に遊びに行って、おやつなどをおごってもらっているようです。
やめさせたいと思うのですが……」
石田 「もし、自分が『やめさせたい』と思うのなら、まずは子どもに言ってみたらいいと思います。
そうしたら子どもはどんな反応をするか分かりませんが、『じゃあ、お友だちに言ってみる』となるか『そんなこと、お友だちに言えない』となるか。
それで、子どもと話しながら考えていきます。
もし、自分がどうしても許せないと思うのなら子どもが反抗してもなんでも、『自分はこう思う』と主張しましょう。
学校に行ったら子どもに任せればいいと思うけれど、親としては心配だから任せられないですよね。
そしたら、子どもに聞いてみればいいのです。
『○ちゃんはどうしたいの?』
そうすると、たいていの場合お母さんと意見が対立します。
意見が違ったときに、両者で話し合うのが基本ですが、極端な話、『何と言おうと、私はそれは嫌い。だからやめなさい』というのでも、自信を持ってお母さんが言うのであれば私はそれでもいいと思います。
普段から、子育て相談に来られるお母さんには『こうですよ』という回答はめったにしていません。
なぜなら、子育てに唯一の正解なんか無いと思っているからです。
相談を受けたときには、お母さんに『あなたはどうしたい?』とまずはうかがいます。
例えば、自分の気持ちにはそぐわないけれど、こうしなさいと専門家に言われたからそのとおりにしたとします。
自分の意見にそぐわないことをすれば、お母さん自身は気持ちよくありませんよね。
子どもは、そうしたお母さんの思いを必ずキャッチします。
すると、子どもは本当はどうしたらいいのかがよく分からなくなってしまいます。
ですから、私の場合は相談を受けたら、
『あなたはどうしたいの?』、
『それに対して、自分は気持ちがいいの?』
『それならそのとおりにしてみましょうよ』
と、お母さんが自信を持って自分の意見を通せるようにサポートするだけです。
小学生では、まだ自分で考えて自分で責任が取れる年齢ではないのですから、親が自信を持って決めていいと思います。
自信を持って子育てしているお母さんの子どもは、自信のあるお子さんになります。
どうぞ、自信を持って、自分の気持ちに見合うように子育てしましょう」
石田先生がおっしゃる通り、子育てに正解はありません。
判断に迷ったときには、自分が気持ちよいか、気持ちよくないかを1つの基準にして子育てしていくのはいいかもしれませんね。
プロフィール
日本抱っこ法協会会長、遊子教室主宰、「さぽーと優&遊」の運営に携わる。
千葉大学教育学部卒業後、障害児通園施設「つくも幼児教室」主任指導員、
白梅学園短期大学専攻科講師を経て、
現在は個別及び集団での「抱っこ法」の臨床指導を中心として、
マタニティや乳幼児の母子サークルでの育児相談や、
学校、各種施設での職員研修、講演活動に取り組む。
著書
「いい子に育つ! 6000回のおむつがえ」共著(主婦の友社)
「抱く子は育つ」訳(学苑社)
「心のケア=対人援助技術」共著(大揚社)
「自己表現にハンディのある子どもの心のケア」共著(大揚社)
「母乳と育児とこころのケア」共著(メディカ出版)
他多数