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生活・しつけ
小学1年生 2014年3月9日の記事
《教育資金・コツ3 》 教育資金は、いくら用意すればいいの?
教育資金の目標額は1人「300万円」と考えて。余裕があるなら500万円を目標に。
大学の教育資金って、具体的にはいくら用意すればいいのでしょうか?
この切実な疑問に、ファイナンシャル・プランナーの菅原直子さんが、答えてくれました。
菅原 「大学の教育資金として、いくら用意するかを考えるためにまず大学進学にかかるおよその金額を知っておくといいと思います。
四年制大学の私立文系の場合、受験から卒業までの間に平均すると以下のような支出があります。
●受験料など入学までに必要なお金=30万~50万円
●入学金や1年目の学費などの初年度納入金=120万~130万円
●2年目~4年目までの学費=300万~400万円
これらを合計すると、私立大学の文系で、卒業までに500万円くらいはかかります。
このうち、大学4年間の学費の半分くらいを用意しておくと、あとは家計から学費を捻出しながら、なんとかやっていける例が多いもの。
そのため『300万円』というのが、大学の教育資金の一つの目安になります」
300万円…。子どもがもし2人いれば、その2倍用意するということですよね…。
菅原 「そうです。子ども1人あたり300万円なので、子どもが2人のときは2倍の600万円になります。
もし、300万円がむずかしいという家庭は、せめて200万円、と考えておいてください。
奨学金の申請をして、2年目以降の学費を奨学金でまかなうとしても受験の期間の受験料と初年度納入金は、親が用意しなければなりません。
せっかく合格したのに初年度納入金を払えないために、進学をあきらめる――という家庭も実際にありますから、やはり前もって計画的に準備しておきたいですね」
お金がなくて、合格した大学をあきらめるのは子どもにとっても、親にとっても辛い選択です…。前もって準備しておくことの大切さが身に沁みます。
菅原 「反対に、『300万円より、もう少し貯められそう』『しっかり準備して子どもの進路を応援したい』という家庭は、500万円を目標にしておくと安心です。
理系学部では文系よりも学費がかかりますし、卒業後に大学院進学というケースも多くなっています。
また文系でも、就職に向けた資格取得のためのダブルスクールの費用が必要なこともあります。
遠方の大学に入学して、一人暮らしをしながら通うのであれば、さらにお金がかかるのは確実です」
子どもの進路を応援したいのはもちろんですが、子どもがどういう進路を選ぶかはそのときにならないとわからないし、教育資金のためにほかの生活費がキツキツになりすぎるのも…と躊躇してしまうママもいるのでは。
菅原 「実際、教育資金を貯めていなくて困った家庭は無数にありますが、教育資金を多く貯めていて困った、という例はありません。
子どもが大学を卒業して教育資金が余ったとしたら、そのお金は自分たちの老後資金に回せばいいだけです。
300万円を大学入学までの12年間で貯める場合、月々の積立額は2万円強。
子どもの進路のためにも、自分たちの老後のためにも、ぜひ頑張ってみてください」
目標額を決めて、今からお金を貯め始める。
教育資金準備のイメージが具体的になってきました。
プロフィール
ファイナンシャル・プランナー。
「らいふでざいん菅原おふぃす」代表。
子どもの年齢に応じた教育費対策セミナーや執筆、家計相談業務の他、3児の母としての視点を生かし「子どもにかけるお金を考える会(http://homepage2.nifty.com/moneychild/index.html)」メンバーとして活躍中。
地元湘南ではママ向けの講座「湘南らいふでざいん」を立ち上げ、受講者募集中。