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生活・しつけ
小学1年生 2014年7月16日の記事
発達障害の子どもに、親はどのように対応すればいい?[7/16]
《うちの子、発達障害? 2》診断を受けても受けなくても、相談先を設けて、子どもの支援や進路を考えましょう。
前回は、トマコさんがお子さんとほかの子との違いに気づいたときのお話をお聞きしました。
今回は、具体的にどのような検査を受け、対応をしていったかについてうかがっていきます。
●親と園や学校と支援施設とが協力して、子どものための体制を築く
お子さんのために、どのような支援を受けられましたか?
トマコ 「私の地域には、『通級指導教室』というものがあって、幼稚園に入園して半年後から通うことにしました。通級指導教室は、幼稚園でやることと同じ内容を少人数で慣らしていく場のようなもので、少人数ゆえに幼稚園より丁寧な指導をしていただけるところです。
集団が苦手な発達障害の子どもには関わり方にちょっとしたコツが必要で、そういったコツを探り、集団内にいるときの子どもと一番長く接する担任の先生に情報提供する場でもあります。
また、病院で検査も受け、子どもの特性を書いた診断書を発行していただき、それを幼稚園と通級指導教室にも提出し、親・幼稚園・通級指導教室の三か所で連絡を密に取り合うようにしました。
こうして丁寧な指導をしていただいたことが功を奏したのか、年長のときには何も問題なく過ごせるようになりました」
【年長さん発表会で】
●いろいろな人の話を聞いて、自分なりに選択することが大切
入学前の進路のことでも悩まれましたか?
トマコ 「小学校でも通級指導教室を続けるべきか悩みました。なにせ年長では問題なく過ごしているわけですから、幼稚園に入園したときのように問題が起きたらそのとき考えればいいんじゃないか?と思ったわけです。
でも小学校に入ってからの通級指導教室は、幼稚園のそれとはまた別モノで、途中で入るのが難しいものだと知りました。
小学生になってから入りたい子が多すぎて、いざ入れたとしても、2か月に一度通えられたらいい方だったのです。学年が上がるほど突然の対応が難しく、親による事前の準備が必要になるのだと知りました。
それでも、今問題がないなら通級指導教室に入らなくてもいいのではないかとも思ったのですが、入園時の問題が再度起きる可能性、後で焦るよりは素早い対応ができる状態にしておきたいと考え、通常学級に進みながら通級指導教室に通うことを選び、そのための面談を受けに行きました。
それまでには、幼稚園の担任、園長先生、通級指導教室、小学校に、何度も相談に通いました。
この道を選び、状況を知ることができたのは、いろんな場所にたくさん相談した結果もあったのだと思います」
「発達障害かも」と思ったとき、親もパニックになるかもしれませんが、何より子ども自身がいちばん混乱します。
そのとき、親だけの力で子どもを支えるのは、なかなか難しいのかもしれません。
今回は、トマコさんがお住まいの地域での支援についてお話をうかがいましたが、「通級指導教室」などの支援体制は、地域によって異なるのでお住まいの地域の相談窓口で問い合わせてみてください。
http://www.rehab.go.jp/ddis/%E7%9B%B8%E8%AB%87%E7%AA%93%E5%8F%A3%E3%81%AE%E6%83%85%E5%A0%B1/
次回は、入学してからのこと、そして今のお子さんについてうかがっていきます。
プロフィール
男の子3人の母であり、イラストレーターでマンガ家。
女性向けのWEBサイトで子育てマンガを連載中。
著書に『男の子って、こうして育つ』(PHP研究所)
『うちの子って、発達障がい!?』(学研)
https://shop.gakken.co.jp/shop/order/k_ok/bookdisp.asp?code=1340545900
などがある。
オフィシャルサイト「トマコだもの」
http://tomakodamono.com/