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生活・しつけ
年長 2013年10月2日の記事
夫は、「ホメて、頼って、のせて」いきましょう
《家事する夫の育て方 2 》 家事初心者に完璧を求めてはいけません。出来ばえは大目に見てあげましょう。
前回、夫が家事をしない理由には3つのハードルがあるというお話を、『家事する男の作り方』の著者である百世瑛衣乎さんにお聞きしました。
第1のハードル『やる気がない』をクリアしたら、第2、第3のハードルをどのように越えたらよいのか、引き続きうかがっていきます。
●『できない』のは、慣れてないだけ。どんどん出番を作ってあげましょう
第2のハードル『できない』という、技術面の壁はどのように越えたらよいでしょうか。
百世 「この時期は、どんどん場数を重ねることと、失敗をさせないことがポイントになります。
やっと家事をやる気になった夫は、まだ技術面ではあなたに及びません。
やり方もよく分かっていないのですから、そこはフォローが必要です。
例えば、料理であれば、“一緒に” 作るところから。
メニューはカレーや鍋など、失敗が少ない煮込み系が良いでしょう。
そして、出来ばえがどうであれ、あなたもお子さんも大げさに喜びましょう。
家族に喜ばれて、気をよくしない夫はいません。
一見、クールな顔をしていたとしても、それはテレ隠し。
男性はホメられるのに、弱いんです。
注意したいのは、つい先輩風を吹かせての『それ、違う』とか、『そんなことも知らないの』などという言葉。
今まで家事を担ってきたあなたの方が経験値が高いのは当たり前です。
相手はルーキーなのですから、失敗には目をつぶり、いいところを見つけてあげましょう。
この時期は、男性料理研究家の本や『dancyu』など男性向けの料理本が役立ちます。
これらの本は、男性の心をくすぐるようにできています。これを利用しない手はないでしょう。
また、道具も、夫が参加しやすいものを用意してあげるといいですよ。
やはり、ママのエプロンを身につけるのには抵抗がありますよね。
そこは、流行のシックなカフェエプロンなど、夫がかっこよく身につけられるものを本人に選んでもらうと、家事をやめにくくなる効果も。
『ステキ!』『似合う!』の言葉があれば、ますます気分よく家事をしてくれるでしょう。
基本的なカレーが作れるようになったら、『この間のあなたのカレー、美味しかったからまた食べたいな?』とか、『今度は、ナスとかブロッコリーのカレーも美味しそう』などと、リクエストすればバリエーションも増えますよ。
『ホメて、頼って、のせて』で、楽しく場数を増やしましょう」
●担当を決めたら、相手を尊重しつつビジネスライクに
第3のハードル『続かない』という継続面の壁を越えるのは、なかなか大変そうですが…。
百世 「そうですね。夫に『お手伝い』ではなく、『責任をもって主体的に』家事をしてもらえるかどうか、ここが分かれ道になるかと思います。
この時期になると、好きで得意な家事とそうでない家事とが、お互いにある程度見えてくるかと思います。
この時期の話し合いは効果的です。それぞれ家事の担当を決めていきましょう。
そして、夫の担当が決まったら、その家事には妻は口出しをしないように気をつけます。
初めはなかなか難しいことでしょう。
例えば、掃除が夫の担当になったとします。
いつまでも掃除をせずに、部屋がホコリっぽくなってうんざりするかもしれません。
そんなときにおかしやすい失敗が、カッとなって『いつになったら掃除するのよ!』と責めてしまうこと。
ここは、『いつ掃除をやる予定になってる?』とビジネスライクに聞くとうまくいきます。
すごく似ている言葉ですが、全然違うんです。
試しに上の2つの言葉をお友達でもいいので、対面で言い合ってみてください。
まったく印象が違うことに驚きますよ。
上の声かけ『なんで、やってくれないの?』だと、ただ相手を責めて終わってしまいます。
相手へイライラをぶつけるのが目的ではないですよね。
一方、下の『いつやる予定?』には『やらない』とは答えられないでしょう?
つまり、“やることが前提” の質問なんですね。
これは、『掃除』を『勉強』に置き換えて、お子さんにも使えるので、ぜひマスターしてくださいね。
女性でも、疲れて家事をしたくない日があると思います。
お互いに疲れて家事がたまってしまうことも。
そういう時は、『日曜日は家事デイにして、スッキリしよう』とか、『掃除が終わったら、お茶しよう』など、楽しいことを設定して2人で協力してもいいですね」
ここまで、夫が家事をするようになるまでの、3つのハードルについてお聞きしてきました。
なかなか、一朝一夕には『家事する夫』に変わらないかもしれませんが、この3ステップで、ちょっとずつでも変わってくれて、忙しいママたちが楽になれたらいいですね。
次回は、百世さんに、夫を変えようとするときに邪魔になる『妻の罪悪感』と、夫が動きやすいOKワードについてお聞きします。