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生活・しつけ
小学1年生 2013年10月2日の記事
親子の約束を守らせるには?
「夕飯前に宿題をやる」「5時には帰ってくる」などなど、お子さんは「約束事」を守りますか?
みなさんのご家庭には、「我が家の約束事」はありますか?
「全然ない」というご家庭は、おそらく少ないのではないでしょうか?
「約束事を作って、子どもに守らせるとよい」という話を聞いたことがあります。
佐藤正寿先生は、「親との約束事を守れる子どもは、ほかの人の話を素直に聞くことができます。これは人間関係の基本です」と、おっしゃいます。
ですが、親子で決めた約束事を、子どもに守らせるのは、なかなか難しいと感じませんか?
どうしたらよいのか、佐藤先生にうかがいました。
佐藤 「約束事を守らせるためには、親の願いを子どもたちに伝えることが大切です。
たとえば、『道路のそばでサッカーはしない』という場合、その約束事だけではなく、『守らなかった場合の危険性』も伝えます。
『健太に交通事故にあってほしくないから、こういう約束をするんだよ』というように、我が子を思う気持ちを伝えると、その約束の必要性を子どもたちは理解します」
なるほど、ただ約束を決めるのではなく、その必要性を同時に伝えていかなければいけないのですね。
佐藤 「また、約束事を守れた場合には、ほめたり、励ましたりしましょう。
『テレビゲームは30分、よく守っているね。大事なことだよ』
『毎日の洗濯物の片付け、助かるよ』
というように、気持ちを伝えることによって、子どもの意欲はどんどん増します」
親子で必要だから約束をしたことを子どもが守らないと、がっかりしてしまいますが、約束が守れなかった場合は、どうすべきでしょうか?
佐藤 「一方、約束事を守れない場合も、親の願いと同じように子ども側にも理由や原因があるはずです。
たとえば『遊びに夢中になって時間を忘れていた』といったものです。それがわかれば、次の対策を立てることができます。
一方的に『なんで約束を守らないの!』と責めても、親の願いは伝わりません。きちんと伝え、きちんと聞く、これが鉄則です。
実は、学級づくりでもこの鉄則は同様です。
私の学級でも多くの約束事があります。
それらは決して子どもたちを縛るものではありません。
むしろ、『快適に過ごすために必要なもの』と子どもたちは感じています。
『もし、このルールがなかったらどうなるだろう?』
とルールについて考えさせる場面を作り、
『だからみんなにはこうしてほしい』
と私の願いを伝えています。
だから、子どもたちも納得し、ルールに沿った行動をします。
むろん、時にははみ出す子もいますが、それは自然なことだととらえています」
「ルール=縛るものではない」
「必要だからルールがある」
納得するから、約束を守れる。
そして、子どもに納得させるためには、考えさせる場が必要なのですね。
つい面倒くさがって「やりなさいって言ったらやりなさ~い!」で済まそうとしてしまいがちですが、ここは、「我が家の約束事」についてお子さんとじっくり話して、親の思いと子の思いをとことんつき合わせてみましょうか。