- トップページ >
- 生活・しつけ >
- 大人しいうちの子、もしいじめにあったら?
生活・しつけ
年長 2012年3月18日の記事
大人しいうちの子、もしいじめにあったら?
「息子は、大人し過ぎるのか、いつも幼稚園のお友だちに押し切られていました。
小学校でいじめられないか心配です」
というお悩み、よく耳にします。
「うちの子は内気で、いじめられそう」
という場合、親はどうしたら良いのでしょうか?
教育評論家の親野智可等先生にうかがいました。
親野 「押しの弱い子はいますよね。
決して『あんたが、はっきり言わないからダメなのよ!』
なんて言葉は絶対に言わないでください。
それができないから苦しんでいるわけですし、
そのうち親にも言わなくなってしまいます。
まずは「それは嫌だね」と、
子どもの話に共感しながら聞いてあげてください。
親が自分の味方だと思えれば、いろいろ打ち明けてくれます。
話すことで大きなストレス発散になりますし、
親も状況をつかみやすくなります。
そして、ロールプレイで
いじめっ子に強く言われたときどう言い返すか、
親子で一緒に練習しましょう。
(※ロールプレイのやり方→「入学準備③ 元気にあいさつできますか?」をご覧ください)
それから、先生にも注意して見てもらえるように頼んでおきます。
メディアではいじめに対する学校側の対応の失敗例ばかりが
取り上げられますから、
学校が頼りにならないように思われるかもしれませんが、
学校の先生に相談して解決することもたくさんあるのです。
でも、解決した場合はメディアが取り上げることはないので、
先生に相談してもムダだと思い込んでしまっているひとが多いのです」
そうですよね。
子どもたちを近くで見ていて、事情が分かっている
先生に相談するのが一番ですね。
親野 「ただ、担任の先生に相談しても指導力がない等で
なかなか埒があかないときは、
直接校長先生に依頼しましょう。
それでも解決しないなら教育委員会ということになります」
なるほど、です。
逆に、「うちの子いじめているんじゃないか」という場合、
親はどうすべきでしょうか?
親野 「攻撃的になる子は、
親が子どもに攻撃的に接しているものです。
『また、あんた××してないじゃない!』
なんてガミガミ否定的に叱られてばかりいると、
子どもにはものすごいストレスになります。
親はあくまで『しつけている』つもりで、
攻撃しているつもりはなかったとしても、
『ちっともほめてくれない』
『いつも叱られてばかり』
だと、子どもに怒りのマグマが溜まっていきます。
その矛先が、他の子に向かうのです。
ですから、否定的な叱り方はやめて、
子どもとの接し方を改めるようにしましょう」
親野先生、ありがとうございました。
もし、子どもが「いじめっ子」かもと感じたときは、
厳しい言い方になりますが、
自分の接し方を省みなければいけないということです。
親としては、当たり前ですが、
いじめっ子にもいじめられっ子にも
どちらにもなってほしくありません。
問題が小さいうちに気付けるよう、
いつも子どもの話に耳を傾け、様子を見ていきたいですね。