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生活・しつけ
小学1年生 2015年6月2日の記事
「上の子」がわがままを言うのはなぜなの?[6/2]
《上の子との接し方・1回目》上の子がママを困らせる裏には、「ママ、大好き!」という思いがあります。
お子さんが2人以上いるママの中には、
「子どもたちを平等に見られないことがある」
「上の子よりも下の子の方がかわいいと思うときがある」
と感じたことがある人もいるのではないでしょうか?
できれば、子どものよいところを見つけて平等に接したいもの。元公立小学校の教師で、2人のお子さんのママでもあるHearty Smile代表の原田綾子さんにアドバイスをいただきました。
●子どもの「短所」を「長所」に言い換えてみる
原田 「親が子どもを兄弟・姉妹で比べてしまうのは、自然なことです。大人でも、ママ友同士、職場の同僚同士で比べてしまうことがありますよね。
だから、お母さんが必要以上に罪悪感を持つ必要はないのです。
今、子どもが困った行動をすることが多くてかわいいと思えなくても、ずっと続くわけではありません。子どもは、成長とともに変わっていきます。
ぜひ、お子さんそれぞれの長所を見てあげてください。花に例えるなら、お姉ちゃんはひまわりのように元気いっぱい、妹はすみれの花のようにおとなしくてかわいらしい……というように、それぞれの良いところがあると思います。
でも、子どものダメなところばかり目についてしまうかもしれませんね。短所だと思っていることを長所に言い換えると、子どもへの見方が変わってきます。
例えば……
『うるさくて落ち着きがない』→『元気で活発』
『わがまま』→『自分の気持ちを伝えられる』
『頑固』→『意思が強い』
このように物事の見方を変える方法を、心理学では『リフレーミング』といいます。言い方ひとつで、マイナスだと思っていることも、プラスに捉えることができるのです」
●子どもの困った行動は「ママ、私を見て!」のサイン
原田 「例えば、上の子が小学生、下の子が乳幼児だとします。特に、0~3歳の育児は、子どもにかかりきりで疲れてしまいますよね。ヘトヘトの状態なのに、上の子がわがままを言ったり、いたずらをしたり……困った行動をすると、イライラしてしまうと思います。
もしかして、『お兄ちゃん(お姉ちゃん)なんだから、しっかりしてよ!』と、叱ってしまうことがあるかもしれませんね。
ここで、どうして困った行動をするのか、上の子の気持ちを考えてみます。
上の子は、お母さんが妹・弟を抱っこしているのを見るだけで、さみしいと感じているのかもしれません。困らせることをしたら、ママが自分のところに来てくれるので、たとえ怒られてでも自分への愛を確認したいと思っています。
『ママのことが大好き!』
『赤ちゃんばっかり見ないで、私(僕)を見て!』
『さみしいよ』
困った行動をする子には、このような、せつない思いがあります。子どもの気持ちを想像すると、かわいくて、愛しくなりませんか。お母さんを本当に困らせようとしている子なんて、いないのです」
子どもが親を困らせるのは、愛情を確認しているのですね。それがわかると、叱らなくても済むようになりそうです。
次回は引き続き、上の子への接し方についてアドバイスをいただきます。
プロフィール
勇気づけの親子教育専門家。
株式会社Hearty Smile 代表取締役。
埼 玉県公立小学校教員退職後、子育て講座、講演、教育コンサルティングなどを行うHearty Smileを設立。小学校教員時代、子どもを伸ばすには母親 自身の心がイキイキとしていることが重要だと気づき、教員退職後、「勇気づけ」をベースとした子育て講座、講演活動を行なっている。
プライベートでは、2人の女の子のママでもある。
著書:『ほめるよりも子どもが伸びる勇気づけの子育て』(マイナビ)
『HeartySmile』