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生活・しつけ
年長 2013年5月23日の記事
☆食事の時間に、おはしの練習をさせないで
《さくらしんまち保育園の偏食解消のヒント5》 おはしの使い方、トレーでの運び方を食事の時間に練習すると食事の時間が楽しく
小学校入学までにおはしの使い方を身につけたいというお母さんは多いと思います。
ママノートでも、入学準備として「おはしを上手に持たせましょう」ということをお伝えしています。
おはしの持ち方を練習する際に、さらに気をつけてほしいことがあると、さくらしんまち保育園・園長の伊藤里美先生はおっしゃいます。
さくらしんまち保育園の年長さんは全員おはしが持てるそうなのですが、どのように練習をしたのでしょうか?
そのヒミツをお聞きしました。
●おはしやトレーの練習は、遊びの時間で行うようにしましょう
さくらしんまち保育園では、多くの年長児さんが、おはしを上手に使っていますが、どのように指導されたのでしょうか?
伊藤 「2・3歳児クラスから、教室に“おはしの練習コーナー”を設けています。
けれども、コーナーを設けるだけで、子どもが自分で『おはしの持ち方を練習したい』と思わなければ、寄ってはきませんよね。
そこで、『おはしを正しく使えるようになりたい』と子どものモチベーションをアップするきっかけを用意するようにします。
例えば、“流しそうめん”。
当園は異年齢保育をしているので、流しそうめんをすると、おはしが上手に使える年長さんはそうめんをうまく食べることができます。おはしが使えない年中・年少さんは、それを見て悔しい思いをするわけです。
そして、『年長さんのようにおはしが使えるようになりたい』と、翌日からおはしのコーナーがにぎわうようになります。
なぜ正しくおはしを持たないといけないのかが分からなければ、おはしを持つ練習をしようとは思いません。
子どもが自分で『おはしを使ってみたい』と思えば、一生懸命練習します。
ただ、食事に課題を持ち込むと楽しく食べることができなくなるので、おはしを練習するのであれば、食事時間以外に練習しましょう。
食事のとき、まだおはしが上手に使えないのであれば、フォークとスプーンの3種類を常に出しておいてあげて、食べづらそうにしていたら、『フォークのほうが食べやすいよ』と、使い分けすればいいと思います。
おはしとフォークの両方が用意され、
子どもたちは食べやすい方を選んで持っていきます。
当園は、バイキング形式で自分でトレーに食事をのせて席まで運びます。
これも、練習なしにはできません。
遊びとしてトレーの使い方を十分に練習させて、それから、食事をトレーで運ぶようにしています」
確かに、さくらしんまち保育園の子どもたちの食事風景を見ていると、3歳の子も、上手にトレーで食事を運んでいます。
●家庭でもできる、おはし練習のモチベーションアップ法
家庭で、流しそうめんは難しいかと思いますが、子どもに『おはしが使えるようになりたい』と思わせるよい方法はないでしょうか。
伊藤 「大皿からおはしで取るのでもいいと思います。
ざるそばやそうめんなどは、おはしでないと取りづらいものです。
そうした、おはしを使う必然性を感じさせる献立を出すようにしてはいかがでしょうか?
おはしの練習、トレーの練習は遊びでするようにとお話ししましたが、子どもはままごと遊びが大好きです。
その中に、練習を入れられれば、食事の時間に叱ることなく楽しく身につけることができますよね」
おはしの練習も、自主性が大切なんですね。『おはしを使ってみたい』と、子どもが自分で思えれば、上達も早いようです。大事なのは、『楽しく食事をすること』。肝に銘じます!
伊藤先生、どうもありがとうございました。
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