藤咲ちとせ
大手エンタメ情報誌の映画担当を経てフリーランスのエンタメライターに。2003年、2007年に女児を出産した後、日本初の子どものための映画サイト「こども映画プラス」の立ち上げに関わる。長女が年少の頃から10年以上映画館、テレビ、DVDなどで子どもと映画を鑑賞しながら、“親子の映画の楽しみ方”“映画で子どもの好奇心や知識、語彙力、コミュニケーション力がどのように育つのか”を研究し続けている。
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年長 2017年5月24日の記事
水族館でこの魚を見たら「ニモだ!」と叫ぶ子どもたち
カクレクマノミのマーリンが、はぐれてしまった息子ニモを探すため、海で出会ったナンヨウハギのドリーと波乱万丈の冒険を繰り広げる『ファインディング・ニモ』。
この作品の大ヒットで、水族館などでカクレクマノミを見たらほぼ間違いなく子どもは「ニモだ!」と叫ぶようになりました。つい先日は、東京ディズニー・シーでニモの新しいアトラクション「ニモ&フレンズ・シーライダー」がオープンして話題になりましたよね。
過去の辛い経験から、ひとり息子ニモに過保護になってしまう父親マーリン。学校に通い始めた6歳のニモに「僕は大丈夫だからもう帰って」と言われてもついていき、「この子は泳ぎが下手なので心配なんです」と先生に訴え「お前にはムリだ」「お前には早すぎる」とニモに言うマーリン。心配しすぎ!と思う反面、気持ちはよーくわかります。年長さんから小学生になると、子どもは親を離れてひとりで行動することが増えます。子どもの成長が嬉しい反面、心配にならない親はいないはず。私も娘の入学直後、学校近くまで娘に気づかれないように尾行したことを思い出します(苦笑)。
学校という新しい世界に飛び込んでワクワクしているニモは、過保護すぎる父親を見てぷーっとむくれてしまいます。僕だってできる!と意地になって危険を冒した結果、ダイバーにつかまって父親とはぐれてしまいます。でも連れてこられた水槽でも仲間のために危険を冒したりたくましさを発揮していきます。子どもの身の危険だけは気をつけなければいけませんが、子どもの「やりたい!知りたい!」はできるだけ尊重してあげたいですね。
ニモが危険な目に合わないことだけを願ってきたマーリンも、海で出会ったウミガメのクラッシュが「子どもはすごい。自分自身で何とかすることができる」と、自信を持って子どもを見守る姿や、ドリーの「何も起きなきゃ人生つまんないわ」という言葉など、さまざまな生き物との出会い、ニモを探す旅を通して冒険への抵抗感が薄れていきます。最後には「行っておいで。冒険してこい」とニモを送りだすことができるように。
ついつい親目線でマーリンの気持ちに感情移入してしまいますが、テンポの良さ、個性的なキャラクターなど、親も子も何度見ても楽しめる映画です。舞台となったオーストラリア、シドニーやグレートバリアリーフ、海の生き物についてママがちょっと調べて、親子で一緒に話すのも楽しいと思います。
『ファインディング・ニモ』 MovieNEX(4,000円+税)<発売中>
※デジタル配信もあり
(C) 2017 Disney/Pixar
<データ>
2003年/100分(1時間40分)/アメリカ・オーストラリア・フィリピン/監督:アンドリュー・スタントン
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