認定心理士。ペアレントトレーニングファシリテーター。小学生の双子と保育園児の3人の男の子の母。子育てと仕事の両立に苦しみ、退職。その後大学で心理学を学び、2014年からは子育てお悩み相談室を開設。「今日からおうちでできる」「昨日より一歩前に進める」をテーマに、子育てのコツをお母さんたちに伝えている。「誰でも受けられるペアレントトレーニングプログラム」も毎月開催。
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生活・しつけ
年長 2017年3月9日の記事
子どもに言うことをきいてもらいたいために、「ごほうび」をあげる約束をした経験は、誰にでもあるのではないでしょうか。でも、子どもは約束を守ったつもりなのに、親の側が満足せず、一方的にごぼうびを取り消すということも……。ごほうびをあげる場合の約束のしかたについて、認定心理士・子育て相談室主宰の鈴木紗絵子さんにうかがいます。
「親と子どもが約束するときのパターンとして、『○○できたら、○○買ってあげる』など、親がしてほしいことを子どもがしたときに、ごほうびを与えるということも多いのではないでしょうか」と鈴木さん。
たしかに、ごほうびで釣るのはよくないといと思いつつ、ついやってしまうのですが、場合によってはこの方法も有効なのだそうです。
「人は何かをするときに『これをしないと怒られるから』という動機よりも、『これをすればいいことがある』というほうが行動に結びついたり、習慣化につながりやすい傾向があります。ですから、例えば小学生なら、毎日学校からのプリントを出すのを『1週間できたら、土曜日はジュース飲もうね』と約束するなど、習慣づけのために、あえてごほうびを利用してもよいのではないか思います」(鈴木さん)
ただし、子どもががんばって約束を守ったとしても、『やっぱりジュースはむし歯になるから、お茶にしなさい』とか『ゲーム買ってあげるって言ったけど、そんなに高いのはダメ』などと言って、親のほうが約束を守らないケースもよく見られるのだとか。そうなると、子どもは次から当然その行動をしなくなってしまうので、約束した以上は、親も必ず守るようにするのが大切とのこと。
「そのためにも、ごほうびをあげる約束をするときは、時間や値段といった条件をきちんと決めるようにしましょう。あまり限定したごほうびにしてしまうと手に入りにくいものもあるので、融通がきくようにして親が確実に守れるようにします。約束したことを、きちんと親が認識することも大切ですね」(同)
子どもとしては一生懸命やったつもりなのに、平気でごほうびを変えられたりしたらやる気をなくしてしまいますよね……。
また「おもちゃを片づけたら、アイス食べていいよ」と言っておきながら、子どもが片づけても「まだ宿題やってないじゃない」など、あとから条件を広げて、親が約束を守らないというケースも。また、その子にとってハードルが高いことを条件に約束していると、なかなか約束を守れず、モチベーションも保てなくなります。
鈴木さんによると、子どもにごほうびを約束するときの条件は、次のように設定することが大切なのだとか。
「例えば、学校からのプリントを出すのがもともと苦手な子なら、5日のうち4日できたらOKにするとか、ほかの約束ごともセットにして8割できたらごぼうびをあげるなど、到達可能で現実的な目標を設定します。さらに前回もお話ししたように、目標を表にして、できたらシールを貼るなど、誰にでもわかりやすいよう目に見える形にするとよいでしょう」(鈴木さん)
しっかり条件を決めておいても、子どもが約束を守れずへこんで泣いていたり、ぐずったりすると、親はついつい「今回は、あげてもいいか」とぶれてしまいがち。でも、これでは約束の意味がなくなってしまいます。
子どもが約束を守れなかったときは、ごほうびはあげないという姿勢を貫くことも重要なポイントなのだそうです。
「もし子どもが約束を守れず、ごほうびがもらえなくてがっかりして、泣いていたとしても、それは今、その子が『約束を守れなかった自分』を受け止めている最中なのです。そこで親が怒っても意味はありません。ましてや『そんなに泣くなら、これをあげる』と、ほかの物をあげたり、必要以上になぐさめたりすると、子どもは、約束を守らなくても泣けばいいことがあると学んでしまうことがあります。子どもが落ち着くまで、そっとしておきましょう」(同)
泣かれたり、騒がれたりすると、つい面倒になってしまうのですが、親の側もゆるがない覚悟が必要ですね。
鈴木さん、ありがとうございました。
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