1958年生まれ。本名 杉山 桂一。
公立小学校で23年間教師を務め、退職後は、全国各地のPTAや市町村の教育講演、本の執筆に精力的に取り組んでいる。
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生活・しつけ
小学1年生 2016年9月5日の記事
●イベント会場でキレたお母さん
夏休みのイベント会場であるお母さんがキレているのを目撃しました。
受け付けのところで、年長か小学校低学年の男の子を連れたお母さんが、甲高い声で捲(まく)し立てていたのです。
だいたい次のようなことです。
電話で申し込みをしたときは、地域通貨で参加費を払えると聞いた。
ところが、今、受付で、地域通貨でなく現金で払えと言われた。
どういうことだ?
責任者を出せ。
「え、そんなことでこんなに怒るの?」と思ってしまいました。
けんか腰のものすごい剣幕でした。
自分の声でよけいに興奮してしまったのではないかと思います。
係の人たちは平身低頭で、ひたすら謝っていました。
●親の姿はすべてモデリングの対象になる
このお母さんは子どもへの悪影響というものを考えないのでしょうか?
お母さんの姿を見て、子どもが「自分の思うようにいかなかったときは、けんか腰で怒鳴ればいい」ということを学ぶ可能性は非常に高いと言えます。
成長過程の子どもは、身近な人の言葉、動作、行動を見て同じものを身につけてしまうからです。
これをモデリングというのですが、これは本人も無意識のうちにおこなわれます。
「子どもは親の言うことは聞かないけどすることは真似る」とよく言われます。
これは本当にその通りで、私たちは肝に銘じておく必要があります。
●モデルを見て学んだことはよく身につく
気をつけなければならないのは、このお母さんほどではなくても、同じようにまずいモデルを提供している例はたくさんあるということです。
「なんで片づけしないの。ちゃんとやらなきゃダメでしょ!」と怒鳴っていませんか?
「早くしないとおいてくよ」とか「勉強しないとおやつ抜きだよ」などと脅していませんか?
「ちょっとできたからっていい気にならないの。どうせすぐ忘れちゃうんだから」と嫌みを言っていませんか?
「お母さん、知らないよ。あんたが困るだけだから」と冷たくしていませんか?
こういったことも全て子どもにとってはモデリングの対象です。
モデルを見て学んだことはよく身につき、子どもは自分がされたと同じことを他者にするようになります。
兄弟や友達に対して、そしてもちろん親に対してもです。
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1958年生まれ。本名 杉山 桂一。
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