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週末・その他
年長 2015年8月27日の記事
子どもの育て方で、夫に直して欲しいことがあったら?[8/27]
《夫婦の子育て協力・後編》責めるような言い方をすると、聞き入れてくれません。子育てに協力してくれるよう、お願いをして。
子育てで夫に協力して欲しいことがある場合、どのようにお願いするのが効果的なのでしょうか?
前回に続き、心理カウンセラーで3人の娘さんの母でもある山口淳子さんに、お話を伺いました。
●パパにお願いしたいことは、ストレートに伝える
山口 「たとえ夫婦で子育ての考え方に違いがあっても『子どもを自立させたい』というゴールは一緒ですよね。(ここで言う自立とは、自分の考え・行動に責任を持ち、自ら決断し、行動することです)
前回お伝えしたように、男女の脳は、思考パターンに違いがあります。そして、男性と女性は、会話のパターンが違います。これらのことを理解して夫婦で話し合いをしてみてください。
相談中、『あなたの考え方は間違っている』と、言いたくなることがあるかもしれません。
でも、途中で否定をせず、ご主人の考えを全て聞いて、自分の考えも伝えます。
そして、子育てで協力して欲しいことをストレートに伝えます。
ポイントは、男性が耳を傾けやすい会話パターンで話を切り出すことです。
男性は、女性特有の寄り道だらけで要点が最後にくる会話パターンが苦手です。ですから、要点、または結論から話し、その後に理由を伝えます。
例えば……
『私は夕食の準備をしているとき、子どもがお片づけするように声をかけて欲しいの。そうしてくれると、すぐに夕食を食べられるから。お願い!』。
また、『3つお願いしたいことがあるの』などと、何をすればいいのか、具体的に伝えるのも効果的です。
感情的になって、
『私が夕食の準備が大変なのに、あなたはテレビを観ていて、片付けしない子どもをちっとも注意してくれないじゃない!』
というような責める言い方をすると、ご主人は聞き入れてくれません。
『自分のやり方に合わせて』と、押し付けるのではなく、お互い子育てのアイデアを出し合っていけたらいいですね」
●親の価値観を押し付ける子育てをしてしまうと…
山口 「子育て中のママの中には、ご主人がお子さんを厳しく叱り過ぎることが気になる方もいるかもしれません。
ご主人は、ママが思っているほど子どもの日常の生活でどんなことがあって、どんなことを感じているのか理解はしていない場合が多いものです。
だから、ママがフォロー役になって、『今日、小学校で○○があったから、きっと疲れていたんだよ』などと、ご主人にお子さんの状況を説明してください。
ご主人も『知らなかったよ。悪いことをしたな』と素直に聞き入れて、反省してくれるはずです。
小さな子どもは、パパ、ママからたくさん影響を受けます。
親の威厳を保つために、いつも上から押し付けるような言い方をすると、子どもは自分の意見を言えなくなるかもしれません。
6~7歳の頃は、自立に向けて少しずつ歩みを進めているときです。
子どもが自分自身の価値観を持ちはじめるので、親に反抗するときもあります。この時期の反抗は、自分の価値観づくりの大事なものです。
だから、夫婦で子育てについて相談するときも『子どもとコミュニケーションをとるとき、親の価値観を押し付けてないか? 子どもの大事な個性をつぶすことになっていないか?』ということを話し合ってみてください。
私も3人の娘と日々向き合っていますが、親も子どもと一緒でまだまだ未熟だと感じます。だからこそ間違えたり、悩んだりの連続です。でも恐れないで挑戦してみてください。そして、間違えたときに、親も『ごめんなさい』と言う勇気と素直な気持ちを持っていれば大丈夫! お互いがんばっていきましょう!」
子どもが自分で考えて決断し、行動できる能力を持てるように、夫婦で協力して子育てに取り組んでいきたいですね。
山口さん、ありがとうございました。
プロフィール
心理カウンセラー。マナーコンサルタント。J’s Room代表。
恋愛・婚活・結婚・子育てなど、自らの体験をもとに心に沿った気軽に相談できるカフェカウンセリングや身近な優しい心理学のセミナーを毎月開催中。また、元国際線CAの経験を活かし、企業のビジネスマナー講師、就活セミナー講師としても活躍中。
APECなど国際会議における海外要人の接遇を担当、各国大使館の仕事も多数こなす。
プライベートでは、高3、中2、中1の3人の娘の母でもある。
HP:『J’s Room』